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お葬式に関する気になるニュース

市民葬祭も加盟する経済産業大臣認可 全葬連で
「こんなはずじゃなかった家族葬」 “ミニドラマ”を公開!

2016/01/07 産経ニュース

全葬終活

全葬連は、消費者の皆様の終活・お葬式について「安心と信頼」を提供するとともに、儀礼文化の健全な発展に貢献します。

全葬連では、これから終活を考える方、大切なご家族のもしもの時を考えようとしておられる方にむけて、ぜひご参考にしていただきたいことを「3つのミニドラマ」にしました。いざという時、送る人・送られる人が心通うお別れのひとときとなるために、ぜひともご参考にしていただけますと幸いです。

経済産業大臣認可 全日本葬祭業協同組合連合会(以下、全葬連)は、全国各地に組織されている58の葬祭事業協同組合(1,355社の葬儀社・平成27年11月時点)が連合した日本で最大の葬祭専門業者団体です。
私たちは葬祭業に関わる技術の向上、明瞭な価格システムの調査・普及、ご喪家にご満足いただける葬祭実践の指導を通じ、儀礼文化の健全な発展に貢献しております。

日本社会における家族のありよう、精神文化、ライフスタイルは大きく変容しつつあります。
少子高齢化社会となり、年間死亡者125万人を超える時代を迎えた今、改めて葬儀文化の意味を深く理解し、大切にしながらも、消費者の視点・ニーズに応対していくことが重要であると考えております。

そこで、「人と人とのつながりを大切に」をテーマにかかげ、終活・お葬式をお考えの皆様にむけて3つのミニドラマ「終活・お葬式物語」を作成しました。このミニドラマは、お客様が実際に体験された実話や、葬儀関係者がお客様に伺ったお話などを参考に制作しております。消費者の皆様にはぜひとも閲覧いただき、終活・お葬式のご参考にしていただけますようよろしくお願いします。

1.「こんなはずじゃなかった家族葬」篇

[動画1: http://www.youtube.com/watch?v=6St54iDjoug ]

お客様よりお伺いした実話をドラマにしました。家族葬には様々な形があり、良いところ、気をつけないといけないところがあります。いざという時のために、ぜひご覧ください。

2.「自分らしい終活を考えてみませんか?」篇

[動画2: http://www.youtube.com/watch?v=MDDjvM6d9Ds ]

大切なお友達を亡くされたとき、改めてご自身の終活について考えることがあると思われます。近年のお葬式は多様化しており、お客様のご要望について様々に対応しております。ぜひ気軽な事前相談をおすすめします。

3.「想い出は美しく」篇

[動画3: http://www.youtube.com/watch?v=aB7npHBWm40 ]

近年では、ご家族・ご親族のみのお葬式が増え、ご近所の方のお葬式に参加しないことも増えております。なぜお葬式をするのか、人と人とのつながりとは何か、を考えていただけるようなミニドラマにしました。

全葬連では、公式サイトにて
http://www.zensoren.or.jp/
★安心・信頼できる葬儀社のご案内
★お葬式のことがよくわかるガイドブック「お葬式Q&A」や、
終活に便利なエンディングノート「マイメッセージノート」などの無料プレゼント
などを行っております。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ先:経済産業大臣認可 全日本葬祭業協同組合連合会 (全葬連)
担当:奥山
住所:〒108-0075 東京都港区港南2-4-12 港南YKビル4階
連絡先 TEL:03-5769-8701  FAX:03-5769-8702
URL:http://www.zensoren.or.jp/

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朝ドラ好演の近藤正臣「延命治療は嫌」
2015/12/14 女性セブン2015年12月24日号

近藤正臣

絶好調のNHK連続テレビ小説『あさが来た』で新次郎の父親・正吉役を演じる近藤正臣。近藤は来年2月で74才。日本人男性の平均寿命まであと6年。70才を過ぎた頃から自分自身の最期についても深く考えるようになったという。なお、作中で正吉は死去しているため、近藤の撮影は終了している。

「日本は長寿国という自慢めいた誇りめいたもんがあると、大人も評論家も政治家も言っています。だけど、この長寿がもたらしてるさまざまな社会の歪みはどうすんねや、と思うんです。『自分は、はよ死んだほうがええ』と思っています。

 そんなこと言ってても、80才を超えてまだ生きてたら恥ずかしいなと思うねんけど、それはしょうがない。

 実は70才を過ぎてからエンディングノートを作りました。『延命治療ナシやぞ、胃瘻というのもナシな。お葬式、あかん、葬式は密葬』とか。公正証書を作りましたから。私を含め、妻も子供たちも了承しています。

 自死は多分しないと思います、多分ですよ。おれは体の何かが弱ってきて死ぬんでしょう。病気になるかもしれない。がんになったら、放射線やら浴びて、いっぺんは治療せなあかん。それが終わって、まだがんが残ってて転移しました。そこから先は延命治療だと思っているんです。

 延命治療は嫌です。状況によって、どう死ぬかは変わってくるんですが、人工的に生きていくのだけは拒否します。人間らしく死にたい」

 最後の撮影が終わった後、巾着袋を波瑠と玉木宏からプレゼントされた。玉木が縫って、波瑠が刺繍した手作りの作品だ。近藤は取材場所に、その巾着袋を持って現れた。

「かわいらしいやろ? 青いもみじの刺繍があるから、『こんなんおかしいやろ』と波瑠ちゃんに言うたら、ちょっとプーとふくれてました(笑い)。

 もうおれは現場にいないから、つまり父親がおらんようになってん。家族で仲よくしっかり頑張って行けよ。玉木くんが長男や」

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夫と同じお墓に入りたいですか?
2015/08/13 TSUTAYA T-SITE マイナビニュース

「保険クリニック」はこのほど、お葬式やお墓にどのような希望を持っているかについてのアンケート調査を実施し結果を発表した。調査は8月4日~5日、40歳~60歳の500名(男女各250名)を対象に行われた。

○40代以上の既婚女性26.4%が「夫と同じお墓はイヤ」

調査ではまず、40歳~60歳の既婚者361名に対し「あなたは配偶者と同じお墓に入りたいですか?」と尋ねたところ、男性10.6%、女性26.4%が「入りたくない」と回答。昨年に引き続き、女性が男性を大きく上回る結果となった。

配偶者と同じお墓に入りたくない理由について、女性からは「死んでまで一緒にいたくない」「義父母も一緒だから」「自分の両親と入りたい」など、お墓を共にする相手に関する意見や、「お墓はいらない」「散骨してほしい」と、お墓自体に入らない考えを持っている人も見受けられた。

ちなみに、配偶者と「入りたい」と回答した女性からは、「縁あって結婚した人だから、夫婦だから」、「一緒にいたい」、「当然だと思うし他に入れる所はない」、「子どもがめんどうだから」といったコメントが寄せられた。

○お墓がない人の約6割が「お墓を購入しない」と回答

次に、調査対象者全員に、お墓の準備をしているか聞いたところ、52.6%は先祖代々のお墓を持っていることが分かった。

先祖代々のお墓がない237名のみの回答で比べると、「生前に購入した(19.0%)」「これから購入予定(21.5%)」「購入しない(59.5%)」という結果に。先祖代々のお墓がない人のうち、およそ6割が「お墓を購入しない」と回答し、その割合は昨年同調査よりも増加した。

また、お墓を託せる人については、「子ども(255名)」が最多回答となり、次いで「配偶者(178名)」「いない(145名)」と続き、およそ3割の人にお墓を託せる人がいないことが明らかとなった。

○希望の葬儀は「家族葬」、お墓は「霊園・共同墓地」

次に、どのようなお葬式をしたいか尋ねたところ、「家族葬(285名)」が断トツ1位となり、多くの人が家族やごく親しい人だけで行いたいと考えていることが明らかとなった。また、お葬式をせずに火葬だけを行なう「直葬(63名)」や、亡くなったことを公にしないで行う「密葬(39名)」など、より簡素化されたお葬式を好む人も多くいることがわかった。

最後に、どんなお墓や埋葬方法がいいか聞いたところ、「霊園・共同墓地(216名)」「近所のお寺(教会)の墓地(80名)」「タワー墓地・納骨堂(43名)」といったお墓を希望する人は67.8%。また、お墓を必要としない「散骨(101名)」や「樹木葬(54名)」を選んだ人は31.0%となった。

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「他人に迷惑」、墓石残さず 跡継ぎなく家意識薄れる
2015/06/07 日本経済新聞

 新しい葬り方が増えている。他人のお骨と一緒に納めたり、樹木の下に埋葬したりと様々。少子化で「他人に迷惑をかけまい」と墓石を残さない人が増え、墓文化が変わり始めた。

 「跡継ぎがいないので、墓を作っても仕方がない」。埼玉県在住の加藤洋子さん(仮名、79)は自分の死後のお骨について、他人のお骨と一緒の合葬墓への納骨を希望している。2年前に亡くなった夫のお骨も合葬墓にある。夫は三男で実家の墓に入らない。墓を新設しても、墓守(はかもり)となる子もいないので合葬墓を選んだという。

 合葬墓は同県越谷市の宝性寺越谷別院が運営。13回忌または33回忌まで骨つぼを保管後、他のお骨と合祀(ごうし)する。寺院側は毎日、読経し、永代供養する。2014年度の申込数は10年前の約6倍に急増。跡継ぎ不要のほか費用面も人気の理由だ。洋子さんは夫の死後、33回忌の計画で夫婦2人分を契約。永代使用料は計60万円。数百万円の従来の墓より「費用が安くて助かる」と洋子さん。

 「のびのび眠りたい」。千葉県の木村敬子さん(仮名、77)は樹木葬を希望。県内の寺院に場所を確保し、NPO法人りすシステムに死後の手続きを委ねる生前契約も結んだ。お骨を布に包み、樹木付近に33回忌まで埋葬。お骨は分解されて土にかえる。夫も子もない敬子さんは「他人に迷惑をかけたくない」。神奈川県の松野恵さん(仮名、53)にも夫と子がなく、お骨の扱いは火葬場に委ねる。「形が残らなくても良い」(恵さん)

 墓と言えばかつて「○○家之墓」が一般的で、子孫が継いできた。戦前は「家制度」が存在し、長男が家名や財産、墓を継承。二男や三男の分家も最初の男子が継いだ。子がないと養子をとるのが自然だった。戦後の「家制度」廃止後もしばらく「家」意識は強く、墓の継承も重視された。

 茨城キリスト教大学の森謙二教授は「葬法の変化の最大の要因は少子化だ」と指摘する。学歴志向による教育費の増加や女性の社会進出などで合計特殊出生率は1975年から2.0未満が続き、90年代から1.5を下回る。養子への意識も変わり、統計数理研究所(東京都立川市)の調査で「子がないときは他人の子でも養子にもらって家をつがせた方がよい」と答えた成人男女は53年に74%で、2013年に20%だった。何が何でも「家」を継ぐという意識は薄まり、墓守が減少した。

 戦後教育で育ったいまの70歳代以下の世代には個人主義も浸透。墓にこだわらない自由な埋葬を好む人が増えた。「個人主義は自立も含む。他人に迷惑をかけず、自分のことは自分でするよう育てられた人が多い」(森教授)

 マイボイスコムを通じて葬り方に関するネット調査(20~60歳代)をしたところ、「自分の遺骨をお墓に入れるつもりはない」と答えた人は36.8%。3人に1人は墓にこだわりを持っていない。

 国立社会保障・人口問題研究所の将来推計では、日本の年間死亡数は現状の約127万人から30年代に約167万人まで増える。出生数は現状約100万人で、50年代に50万人を下回る。首都圏では高齢化や地方出身者による故郷からの墓の移転などで墓不足が問題だが、将来は新しい葬り方がさらに存在感を増す。

 一方、跡継ぎ不足や価値観の変化は無縁墓の発生にもつながっている。墓を新設したい人には墓地内の用地不足を引き起こす。空き家と同様に難しい問題となっている。

 家族社会学が専門の千葉大学の米村千代教授は「近年は『家』よりも、自分に近い人を大事にする意識が強い」と指摘する。従来の墓は要らないが、残された身近な人に配慮して、お参りが容易な合葬墓や樹木葬を選ぶ人もいる。葬り方の新たな文化が生まれている。

 短文投稿サイトのツイッターでは新しい葬り方に関して多数のつぶやきが見られた。

 散骨を求める声が多く、「散骨しておくれ」「戒名なし、葬式なし、散骨希望」のほか、「死んだら骨は宇宙に散骨してほしい」という宇宙葬への希望も書かれていた。「樹木葬がいいな」「今日合葬墓を見に行ってその雰囲気に感銘を受けてきた」という声もあり、従来の墓に対してはこだわりがないようだ。

 親族からの解放を願う声も発信され、「長男だけど墓には入りたくない(散骨されたい)し生涯独身だろうから弟にくれてやろうと思ってる。イランといったら責任持って俺がたたむ」「長男嫁で義実家も近いけど、墓守るとか嫌だ!」とつぶやかれていた。

 一方、「散骨や樹木葬にしてしまうと故人と直接に向かい合う場がなくなってしまう」と、新しい葬り方に慎重な意見もあった。

 この調査はホットリンクの協力を得た。

(福士譲)

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お墓に求めるもの考えて
2015/05/05 朝日新聞(2015/03/07)

 時代にあった埋葬とはどのようなものか。死生学が専門で、「変わるお葬式、消えるお墓」(岩波書店)の著書もある第一生命経済研究所の小谷みどり主席研究員(46)に、「お墓のゆくえ」を聞いた。

 ――お墓の歴史は。

 「子々孫々が一つの墓に入る『○○家の墓』の歴史は実は短い。一つの墓石の下に骨つぼをたくさん入れるのは火葬でないと無理。日本の火葬率は99%を超える=関連データ(1)。50%を超えたのは1935(昭和10)年です。火葬の普及の産物が『○○家の墓』と言えます」

 ――埋葬できないままの遺骨が増えています。

 「遺骨を祀(まつ)る身寄りがいない。お墓の継承者がいなくなって無縁になった。色んなパターンがあります」

 「お墓に入れたくない、建てたくないという理由で家に遺骨を置く人も多い。それは、死後の選択肢が増えたからでもある。いま、多くの人の感覚は、先祖祭祀(さいし)というよりも、『故人祭祀』。遠くの墓でお参りに行けないのであれば、身近に置いておきたいという気持ちが強い」

 ■「先祖祭祀」から「故人祭祀」へ

 ――故人祭祀に移ってきたのは。

 「『先祖の概念』を調べると、せいぜい自分から3代前までの顔を見知っている故人が先祖。辞書的な意味での『始祖から代々』という概念ではない=(2)」

 「火葬になって先祖代々の墓が普及し始めてから100年近く。ちょうど3代目になってきて、ほころびが出てきている。その一つが、後継ぎがいない問題。ライフスタイルが多様化し、生まれ育った場所で死ぬ人が少なくなった。戸籍上は子孫がいても、先祖の墓にある場所には誰も住んでいない状況が起きる。高度成長期以降に広がり、無縁化につながってきた」

 ■予定決まれば死の不安減る

 ――お墓も多様化しています。

 「故人を偲(しの)ぶ気持ちは、日本人は昔から根強い。お墓は多様化しているが、老若男女問わず、年1回は墓参りする人はいまだに多い=(3)。調査でも、『死んだ人が見守ってくれている』という感覚を多くの人が持っています。だからお墓がすごく大事。継承できない、守ってくれる人がいないという問題と合致して選択肢が増えてきた」

 ――合葬(合祀〈ごうし〉)墓が人気です。

 「合葬墓の特徴は、多くが自分の意思で申し込んでいること。都立霊園の倍率を見ても、生前申し込みの倍率が高い=(4)。合葬墓は継承を前提としない。『子供に迷惑をかけたくない』というのが、いまの高齢者に共通するキーワードです」

 ――祀ってほしいとは思っている?

 「『死の恐れ』についての調査では、死後の自分がどうなるのか、不安だと思えば思うほど、死ぬのが怖くなる=(5)。こんな葬式をしてもらえる、ここに眠ることになるという確証があれば、死の不安の軽減につながります」

 ――安心を得るには?

 「二つの立場があります。遺族として先祖の墓をどうするか。自分が死んだときにどこに入りたいか」

 「高齢者は前者の不安が大きい。先祖からの墓を自分の代で終わりにしては申し訳ないと思っている。でも、『○○家の墓』の歴史は短い。時代に合わなくなってきているだけの話。自分に合ったところに改葬できるようになればいい」

 「一方、自分が死んだらと考えたとき、『無縁』になる恐怖がある。だから、合葬墓や永代供養墓のニーズが高くなっている=(6)」

 ――ではどうしたら?

 「新しいお墓の考え方を受け入れていくべきだと思います。「○○家の墓」を守ろうと

しても無縁にならないという保証はない。無縁になりたくないのであれば、永代供養のお寺でもいい。遺骨を収蔵する機能を重視するのなら、公営墓地の納骨堂にいけばいい。いまはいろんな選択肢がある。自分がお墓に求めるものは何かを考えてほしいと思います」

 (聞き手・井上恵一朗)

 ■お墓に関するあれこれ

 (1)2013年は死体総数132万5144体のうち132万4766体が火葬された。火葬率は99.97%。

 (2)「先祖とは」を複数回答で尋ねると、最も多かったのは「自分の親や祖父母などの近親者」(73.2%)。「自分の家系の初代または初代以降すべて」(50.3%)を上回った。

 (3)「お盆やお彼岸にお墓参りをする」割合は76.9%。年齢が高いほど多いが、35~49歳でも67.5%だった。

 (4)都立小平霊園にある合葬墓の今年度応募状況で、遺骨での申し込み倍率4.2倍に対し、生前申し込みは27.8倍。

 (5)「死期が近い場合の心配や不安なこと」を複数回答で尋ねると、「死ぬとどうなるのか、どこへ行くのかということ」は19.2%だった。特に男性で、自分の死を恐れる意識に影響を及ぼす傾向が出た。

 (6)「自分の墓が無縁化すると思うか」という設問に、「いつかは無縁墓になる」「近いうちになる」は合わせて54.4%に達した。

 一方、合葬墓については、「自分は利用したくないが、継承者の問題から普及するのはやむをえない」と答えた人は49.3%。「友人や家族などと一緒なら利用してもよい」「知らない人と一緒でも利用してもよい」は合計で29.2%に達した。

 ※(1)厚生労働省集計。(2)(3)(6)09年の小谷氏調査。35~79歳の男女584人が回答。(5)13年の小谷氏調査。50~79歳の545人が回答。(4)都集計。

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「夫の実家の墓に入りたくない」 妻の胸の内に複雑な思い
2015/03/21 産経新聞(2015/01/12)

 「夫の家墓(いえはか)に入りたくない」。核家族化で「家」意識が希薄になる中、こうした女性の声がしばしば聞かれる。「先祖代々の墓」「○○家の墓」に眠っているのは夫の先祖や祖父母でも、妻にとっては「知らない人」の場合もある。夫の実家の墓参りに行くたびに、心に複雑な思いを抱く妻は少なくない。(寺田理恵)

◆知らない人ばかり
 東京都の会社員、上田幸子さん(44)=仮名=は毎正月、新幹線で1時間半の夫の実家に帰省したときの墓参りが憂鬱だ。

 「夫が長男だからといって、何で知らない土地で知らない人ばかりのお墓に入らないといけないのか」

 墓参り自体は面倒ではない。自分の実家に帰ったときは墓参りを欠かさない。祖父母が眠っていると思えばこそ墓石を磨き、草をむしり、花も替えて祖父母を思い出しながら手を合わせる。一方、義父母と確執はないものの、しばしば価値観の違いを感じる。「夫の実家は家柄を重んじる。私の実家は庶民なので、何となく家風が合わない」と悩ましげだ。

 年末年始の墓参りが憂鬱なのは千葉県の会社員、山本洋子さん(47)=同=も同じ。「ここに入るのかと思うと、漠然とした抵抗を感じます。入っているのは他人ばかり。お参りの作法も私の実家とは違う」

 隣の県にある夫の実家では、親族総出で先祖代々の墓に参る慣習がある。驚いたのは、墓石に水を掛けて掃除することだ。自分の実家では、「ご先祖様の頭から水を掛けるようなもの」と戒められ、乾いた布で磨き上げている。

 「自分は夫の家の人間になったと思い知らされる」

◆継承者がいない

 昭和22年に民法が改正され、「家」制度が廃止されたものの、墓は「○○家の墓」が一般的だ。核家族化が進み、長男といえども親世代と同居しない家庭が増えたが、長男が墓を継承する慣習は根強く残る。

 上田さんも山本さんも「長男の嫁」ながら義父母と同居していないうえ、共働きで顔を合わせる機会も少ないためか義父母と軋轢(あつれき)はない。墓を大切にする気持ちはあるだけに、家墓を前にすると日頃は希薄な「家」意識と向き合わざるを得なくなるようだ。

 墓をめぐっては、継承者がいない家墓の課題が顕在化した。少子高齢化が進み、継承者は今や貴重な存在となった。

 東京都の会社員、山田優子さん(52)=同=が夫の実家の墓に入りたくないのは、継承問題があるからだ。義父母も実父母も、男の孫は山田さんの長男と次男だけ。2人とも家墓継承者として期待され、山田さんが夫の方に入れば、自分の実家の墓を継承する息子だけが家族と離れる。

 いずれ息子たちが自分の家庭を持つと理性では分かるが、「夫や子供たちと一緒に入るのは女性の普遍的な願いでは。できれば、今の家族全員と一緒に入りたい…」。

 ライフスタイルや家族観が変化しても、先祖供養と墓を大切にする親世代の気持ちをむげにもできない。そんな妻の胸の内には、口に出せない感情が渦巻いているようだ。

■先祖とは「自分の親や祖父母などの近親者」7割

 墓の形態は家墓が主流でも、「家」をめぐる意識は変化した。第一生命経済研究所が平成21年、35~79歳男女600人を対象に実施したアンケートによると、「先祖とは誰か」(複数回答)について、「自分の親や祖父母などの近親者」と答えた人が73.2%で最も多かった。

 「誰とお墓に入りたいか」では、「先祖代々のお墓」(39%)が最も多かったものの、男女別にみると男性の48.6%に対し、女性は29.9%にとどまり、男女間の意識の違いが鮮明に出た。次に多い「今の家族で一緒に入るお墓」(25%)では大差はなかったが、3番目の「お墓はいらない」(20.5%)は男性では14.7%と低い一方、女性は26.2%。
同研究所は「女性では墓に対する意識が多様化している」と分析した。

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行き場ない葬儀代 冠婚葬祭互助会の積み立て掛け金 加入者や家族、契約失念
2015/03/21 朝日新聞(2014/12/29)

■100歳以上、すでに7割死亡

 中部地方のある大手互助会の幹部は「昨春、100歳以上の加入者を調べたら、生きていたのは7%。69%は亡くなっていた」と打ち明ける。死亡が判明した分は解約や契約の相続などの手続きを取った。残る24%は所在がわかっていない。

 関西地方の大手互助会の場合、加入者に送った郵便物のうち、100歳以上の加入者の約2割が宛先不明で戻ってきた。米寿、白寿など節目の年に訪問したり、会報誌を送ったりして所在を確認する努力を続けているが、同社社長は「所在がわからなくなると、捜し出すのは非常に難しい」。役場で住民票や戸籍謄本の閲覧を申請したが、「費用に見合う結果を得られなかった」という。全日本冠婚葬祭互助協会は2010年、会員管理規定を策定。入会時に複数の連絡先を登録することのほか、掛け金を払い終わった会員にも電話や訪問などで年1回以上接触することを義務づけた。

 加入者側の備えも必要だ。3年前に、自分と夫の分に加入した神奈川県の小原啓子さん(67)は加入していることを子どもたちに話してこなかった。「自分たちが死んだときのことは気兼ねして話しづらい」からだ。だが、協会は「実際に葬儀をするのは家族。契約について日頃から情報共有をして欲しい」と呼びかけている。(杉浦幹治)

■国税庁「掛け金は利益」 連絡つかない105歳以上の契約

亡くなっていると思われる加入者の掛け金については、国税庁も関心を寄せている。互助会が預かっている掛け金は、会計上は債務扱いだが、同庁は「いるかどうかわからない加入者の掛け金は収入になるのではないか」と指摘。105歳以上の連絡がつかない加入者については契約を失効させ、掛け金は互助会の利益として計上すべきだと指導してきた。これを受け全日本冠婚葬祭互助協会は12月1日付で、加盟社に、高齢の契約者について状況確認をし、104歳時点で連絡がつかない場合については失効などの手続きに移れるよう求める通達を出した。失効後に加入者や相続人から連絡があれば契約を復活させられる対応をするという。

 ◆キーワード

 <冠婚葬祭互助会> 会員になって1口数十万円の掛け金を払えば、あらかじめ決めておいた葬儀や結婚式のサービスを受けられる。分割で払う場合が多く、10年程度で払い終える場合が大半。戦後直後から始まり、現在は全国に283社ある。多くの場合、葬儀会社などが運営している。経済産業省の認可を受けねばならず、預かった掛け金の半分は保全しなければいけないなどの義務がある。加入口数は約2432万口で、掛け金総額は2兆4千億円に上る。大手にはベルコ(大阪府)、くらしの友(東京都)、平安閣(愛知県)などがある。

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「海外では殺されても文句が言えない」日本で宗教戦争が起きない理由とは?
2015/02/15 Spotlight

海外では、宗教や宗派の違いによる戦争が現在も起きています。

しかし、日本では宗教で戦争が起きることはありません。その理由が日本人の寛容な心にあると説き、世界にそれを伝えたいと願っている人がいました。それは現役の僧侶、松山大耕さんです。そこで今回、彼がTED×Kyotoで行った日本の宗教観に関するスピーチを紹介したいと思います。

お寺に生まれキリスト教の学校へ通った少年時代
家族葬の小田原市民葬祭、「お葬式に関する気になるニュース」

松山さんの実家は仏教のお寺です。お寺の子どもとして生まれましたが、通った中学・高校はカトリックの学校でした。お寺に生まれたのに、キリスト教の学校に通うということは確かに珍しいことでしたが、松山さんの親族や友人は理解してくれていたそうです。
しかし、松山さんが大学生の時に、海外との宗教観の違いを思い知らされる出来事がありました。

「アイルランドでは殺されても文句言えないわよ?」
家族葬の小田原市民葬祭、「お葬式に関する気になるニュース」

大学生の時アイルランドへ行った松山さんは、田舎のB&Bを訪れました。女将さんに、自分の生い立ち(お寺に生まれたのに、キリスト教の学校へ通ったこと)を話すと、「なぜあなたの国では、そんなことが出来るの?アイルランドでそんなことをしたら、殺されても文句言えないわよ?」と言われたそうです。

アイルランドは、カトリックを熱心に信仰している人が多い国です。また、アイルランドに限らず海外から見ると、日本のようにクリスマスを祝い、除夜の鐘を撞き、初詣へ行くという複数の宗教を信仰する行動は、ありえないことなのです。
しかし、日本の特定の宗教のみを信仰しない、寛容な宗教観は食にも通じていると松山さんは仰っています。

「メイン」が存在しない和食
家族葬の小田原市民葬祭、「お葬式に関する気になるニュース」

例えば伝統的な懐石料理を注文しますと、先付、椀物から最後のご飯に至るまで「メイン」という考え方はありません。私は、この食と同じように日本人の宗教観も、ある特定の宗教だけを特別視するのではなくて、全ての宗教に共通する倫理観もしくは哲学、こういったものを日本人は大事にしていると思います。

ですから、日本人の宗教観というのはBelieve in somethingではなくて、Respect for somethingもしくはRespect for others、こういうスタイルが日本人の宗教観です。

一つのものだけを信じるのではなく、異なる教えに対しても敬意を払い、尊重する。確かにそうかもしれません。また、松山さん自身は仏教の教えを説く僧侶ですが、神社の神様に対してお経を上げることもあると明かしており、反対にお寺の中に神社があるケースも紹介しています。
次に、日本とインドの仏教における違いについても言及していました。

日本とインドの仏教の違いはカレーに似ている
家族葬の小田原市民葬祭、「お葬式に関する気になるニュース」

例外はありますけれども、日本のお坊さんは妻帯を許されていますし、修業中はお肉、お魚を謹んで精進料理をいただきますが、修業が終わってしまえば特別厳しい戒律はありません。

もしこの仏教発生の地であるインドの方が日本の仏教をご覧になったら、これは仏教じゃないんじゃないかとおっしゃるかもしれません。インド、東南アジアを中心として信仰されている上座部仏教では、戒律の順守、それから経典の学習、瞑想の修業。こういったことを目的とされています。

しかしここ日本の仏教は、先祖供養、普段の生活の中での礼節を敬う、こういったことを重視しています。

インドの仏教で重視していることと、日本の仏教で重視していることは確かに違います。しかし、根底にある教えや哲学は同じだと仰っています。

家族葬の小田原市民葬祭、「お葬式に関する気になるニュース」

私は、日本とインドの仏教の違いというのは、実はカレーに似ているんじゃないかなと思ってます。

インドではこのように、非常にスパイシーで辛いカレーをみなさん召し上がります。カレーもインドが発祥の地なんですけども、インドの方が日本の私たちが食べ慣れている甘くてまろやかなカレー、好きな方たくさんいらっしゃると思いますが、あのカレーを召し上がったら、これはカレーじゃないじゃないかと、こうおっしゃるかもしれません。

確かにこの、調理法、具材は違うかもしれませんが、このルーにお肉やお魚、そして野菜を入れて煮込んでご飯もしくはパンと一緒にいただく。このスタイルはインドでも日本でも共通しています。

カレーも仏教と同じように、見た目や味付け、具は違えど食べる方法(根底)は同じだと仰っています。本質に目を向ければ違うと思っているものも、実は同じなのかもしれませんね。
しかし、根底は同じであっても宗教が違うという理由で、海外では戦争が起きているのも現実です。これについて、松山さんは次のように述べています。
教義よりも大切なのは互いを尊重し、仲良くすること
確かに全ての宗教において、その教義に忠実である、守ること、それは非常に大事なことです。しかし世の中にはもっと大切なことがあります。

それは信じる宗教が違っていても、お互いを尊重し、そして仲良くするということです。日本では色々な宗教を信じている人がいますが、宗教が違うからといって、争いやもめごとといったことはほとんど起こりません。

しかしテレビでニュースを見ますと、世界を見渡しますと、ひとつの宗教を信じるあまり他の宗教の方と争ったり罵り合ったり、そういう場面が放映されます。しかし私はそれは本末転倒だと思います。

宗教の本質は盲目的にひとつのものを信じることではありません。世界にはたくさんの人がいて、それぞれ皆さん感謝の気持ちを持って、安心感を得て、そして自分の人生を全うする。その助けを提供するのがこの宗教の役割です。

自分の考えと違う人を攻撃し続けていては、安心感のある楽しい生活は送れません。お互いを尊重するということは宗教だけではなく、人間関係にも通ずるものなのではないでしょうか。
違う宗教を尊重する日本の宗教観は、世界の宗教家にも支持されているそうです。スピーチの最後に、松山さんが語った言葉を見てみましょう。

日本の宗教観を世界へ伝えたい
家族葬の小田原市民葬祭、「お葬式に関する気になるニュース」

私この2年ほどで、前のローマ法王にご招待いただいてバチカンに行ったり、この4月にはここ京都ではダライラマ猊下にご招待いただいてシンポジウムに参加させていただきましたが、世界の宗教家が実はこの日本の宗教観に非常に期待されています。

ですから私は世界でも冠たる宗教都市ここ京都から、日本人のもつ素晴らしい寛容性のある宗教観、これをぜひ世界に伝えたいと思います。そうすれば世界はもっと素晴らしくて素敵な場所になると私は強く信じております。

家族葬の小田原市民葬祭、「お葬式に関する気になるニュース」

松山さんのスピーチはこちらから。
海外では、現在も宗教による争いが続いています。

「お互いを尊重する心」が教義を守ることよりも大切だ、と説いてくれた松山さんのスピーチは、とても感慨深いものではないでしょうか。

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意外と知らない“終活”のトリビア20連発
2015/02/14 日刊SPA

婚活、妊活とブームがきて、今や生きている間に死に支度することを表す「終活」という言葉が30~40代にも広がっている。親や親族の死に際して苦労して、「自分が死んでも迷惑をかけたくない……」と考える人が年々増えている。その背景には煩雑な遺産の処理や葬儀など死んでから出ていくカネの算段などもあり、残された家族を思う気持ちが終活ブームを引き起こしていると言われている。

 だが、30代で死ぬことを考えてどうすんじゃい!という意見も至極まっとう。ならば、「とりあえず終活関連のトリビアにでも触れて楽しむくらいでいいんじゃないでしょうか」と提案するのは、終活に詳しい記者の古田雄介氏だ。古田氏によれば「どんな世界でもいきなり本気で取り組むのは大変ですが、ちょっとずつ親しんで抵抗感をなくしていけば、自然と腰が軽くなって、いざというときにすんなり動けるようになりますから」という。

 そこで、今回は葬儀や墓などにまつわるトリビアを古田氏に伺った。死んだ後に入るお墓や葬儀の意外な秘密を解説していこう。

◆その1……「先祖代々の墓」の歴史は大抵100年ちょっと

 現在日本にあるお墓は、「○○家の墓」というような一族で一緒に入るタイプが大半だ。しかし、江戸時代までは一部の名家を除いて個人ごとに別々のお墓で眠るのが一般的だったらしい。「明治時代にできた民法で、家督を継いだ者が一族のお墓を引き継ぐというルールにしたため、一般庶民も『先祖代々の墓』を作る必要に迫られ、一気に普及したと言われています」。

 先祖代々といっても、鎌倉時代や平安時代の先祖はどこで眠っているのかわからないのが普通とのこと。ちなみに、現民法ではお墓の引き継ぎに関する規則は設けていない。

◆その2……そもそも庶民がお墓を建てるようになったのは天草四郎後

 庶民の墓自体、建てるのが普通になったのは江戸時代中期以降のことだと言われている。「幕府がキリスト教禁止令を発布すると同時に、民衆の戸籍を寺で管理するような制度を作ったことで、所在が安定し、その土地と寺の作法に基づいた墓を建てるようになりました。だいたい17世紀後半から18世紀にかけて全国に広まったそうです」

 天草四郎率いる島原の乱(1637~1638)などを経て、全国の民衆が寺請制度の下で管理されるようになり、集落が安定してから、じわじわと墓を建てる風習が広まっていたというわけだ。

◆その3……火葬炉は19世紀の欧州で生まれたが、先に普及したのは日本

 火葬場は18世紀後半に墓地問題が深刻化したヨーロッパで運営が始まったが、キリスト教の価値観に基づく抵抗感から長らく普及しなかった。そこに明治政府の使節団が訪れ、先進的な火葬炉の技術を日本に持ち帰ったところ、世界に先んじて順調に普及していった。

「日本はこの身で復活するという概念がなかったので、すんなり火葬が選択できたようです。それでも当時の火葬率は1900年頃で3割弱でしたが」

 2013年度の政府統計によると、現在の日本の火葬率は99.9%超。もちろん世界一だ。

◆その4……告別式を発明したのは板垣退助

 現在の日本は、1日目に通夜式、2日目に葬儀・告別式を行うのが一般的だ。このうち、“お葬式”の本体は2日目の葬儀で、引導を渡されたり釈迦の正式な弟子になったりといった宗教儀式が行われる。対する告別式は世俗の儀式で、弔問客が故人との別れを惜しんだりする場として開かれる。

 その元祖は、1901年に行われた「中江兆民君に別れを告げる儀式」とされる。思想家・政治家の中江兆民は死に際して「葬儀無用」と遺言したが、「それでもお別れの場を用意したかった友人の板垣退助が考案したと言われています」。

◆その5……遺影が飾られるようになったのは日露戦争がきっかけ

 写真自体は幕末に持ち込まれているが、遺影という文化が普及したのは日露戦争(1904~1905)後のことだった。戦没者の生前の写真を立派に飾る行為が、軍主導で行われたという。

「当時は戦争に勝ったものの、経済が疲弊していました。そこで働き手を失った家族が不満を募らせないよう、故人の名誉を高める仕掛けとして用いるようになったようです」

 その後、偉人の葬儀や葬儀後の写真集などを通して国民に広がっていき、遺影を飾ることや、遺影に語りかけることが普通になっていったそうだ。

◆その6……寺みたいな霊柩車の元祖は大隈重信

 車体の後部が寺院のようになった「宮型霊柩車」。シンプルなフォルムの「洋型霊柩車」に主流の座を奪われて久しいが、戦後から昭和後期にかけては全国を縦横無尽に走っていた。

 その元祖は1922年の大隈重信国民葬だという説が有力。「小型トラックの後部に棺を置いて、その上に御輿を載せて、往来を移動したそうです。自動車が普及する前も輿のついた人力車で棺を運ぶことがあったので、当時もそんなに奇異には映らなかったんじゃないでしょうか」。

◆その7……花で形作る花祭壇の元祖は吉田茂

 お葬式の際、棺を囲んで作られる祭壇には、白木のものや、たくさんの花でなめらかなウェーブを描いた花祭壇などがある。

 最近は花祭壇の人気が高まっているが、その元祖は1967年に行われた吉田茂元首相の国葬だと言われている。

「国葬は日本武道館で行われました。菊の花で作った祭壇に国旗や勲章を置いたもので、ウェーブなどはまだ作られていませんでした」

◆その8 ……日本には散骨専用の無人島がある

 近代の日本では散骨は違法とされていたが、1991年に相模灘で散骨が行われた際、法務省が節度を持って行う限りは問題ないとの見解を示したのを契機として、一般に認められるようになった。現在は民間業者によって、定期的に海洋散骨が行われている。

 それでも、国土や近海での散骨は地方自治体レベルで禁止していたり、合法でも周辺住民の抵抗感が強かったりするため、実現が難しいのが現状だ。その例外的な島が瀬戸内海にある。島根県隠岐郡海士町に属する無人島「カズラ島」だ。「普段は禁足地で、散骨するときだけ上陸できる取り決めになっています。2008年から提供しています」。

◆その9……「闘病」という言葉が登場してからまだ100年も経っていない

「闘病記を研究している門林道子氏によると、医者で自らも結核を患っていた小酒井不木が1921年に発表した論文『闘病術』が初出です。論文の数年後、内容を大幅に修正して同名の書籍を出したところ空前のヒットを記録しましたが、以後しばらくは死語化していたようですね」(古田氏、以下同)

 なお、闘病記という言葉が流通するようになったは1960年代以降と言われている。

◆その10……ピンピンコロリをPPKと訳したのは本人

 老後も元気に過ごして、最後はコロッと死ぬ。そんな人生を表す「ピンピンコロリ」という言葉は、「PPK」という略語も含めて、お年寄りにはおなじみとなっている。

 ピンピンコロリが誕生したのは、1983年。長野県伊那郡高森町の社会教育主事である北沢豊治氏が考案した健康長寿体操に関する論文「ピンピンコロリ(PPK)運動について」が始まりだ。

「直感的な言葉なのに、なぜあえてPPKなどとわかりにくく表現することがあるんだろうと気になって調べたら、原因は生みの親でした」

◆その11……あの世を信じる人の割合は1958年より2013年のほうがダブルスコアで多い

「個人的に意外だったのが、『日本人の国民性調査』で示された『あの世を信じる人の割合』の結果です」

 日本人の国民性調査(http://www.ism.ac.jp/kokuminsei/)とは、統計数理研究所が1953年から5年ごとに実施している意識調査で、家族や職場などでの立ち振る舞いや尊重する価値観などを調べるのを目的としている。古田氏が注目したのは、「あの世を信じるか」という項目だ。

「1958年は信じる人が全体の20%でしたが、2008年は38%、2013年は40%と上がっているんです。途中の年度の結果が見えないので推移は謎ですが、何となく抱いていた予想と逆だったので驚きました」

◆その12……献体の登録者数は解剖数を上回るペースで増えている

 医学の発展のため、死後に自分の身体を提供する献体の登録者数は増加傾向にある。

「2014年1月の新聞記事によると、全国の大学で行われる解剖数は年間3,500人程度で、登録者数は年間約5,000人のペース。1年で1,500人ずつ増えている状況のようです」

 日本篤志献体協会によると、2013年3月時点で全国の献体登録者数は約26万人に上り、うち11万人の献体がすでに行われているという。献体待ちはおよそ15万人になる計算だ。今後もその数は増えていきそう。

◆その13……エンディングノートの元祖は1991年「セキセー3部作」

 いまや終活の必須アイテムとなっているエンディングノートだが、登場したのは平成の世になってからだ。一番最初は1991年。「葬儀の返礼品などを扱う会社であるセキセーが、取引先などに販売した“セキセー3部作”と言われる3種類のノートが元祖だと言われています」。

 その5年後には、井上治代氏の『遺言ノート』が一般流通して話題を集めた。「当時は『エンディングノート』という表現だと受け入れられないと判断して、この名前にしたそうです」。

◆その14……寝たきりになる原因で、「骨折・転倒」は4位

 2013年に厚生労働省が発表した「国民生活基礎調査」によると、寝たきりになる直接的な原因のうち、「骨折・転倒」は全体の7.3%で4番目という。上位は、3位が「高齢による衰弱」で12.6%。2位が「認知症」で14.5%。1位が「脳卒中」で35.7%だ。「骨折・転倒の割合が意外と低くてずっと記憶に残っています」

 では、ここからは海外にも目を向けてみよう。

◆その15……イタリアにはお墓専用の島がある

 ヴェネツィアにあるサン・ミケーレ島は、1860年にナポレオンの指示によって墓地専用の島になった。同時に、周辺の島々には埋葬しないルールも作られている。「墓地付近の井戸からペスト感染が広がるのを懸念してとられた策だと言われています」。

◆その16……スウェーデンで土葬でも火葬でもない遺体処理方法が開発された

 欧米では、遺体を液体窒素で瞬間冷却してそのまま粉末にする『プロメッション』という手法が注目を集めているという。プロメッションは、スウェーデンの研究者が1997年に開発した処理方法。火葬のように二酸化炭素を大量に排出せず、土葬のように場所をとらないという利点がある。

◆その17……アメリカには、ハーレーとともに埋葬する自由もある

 古田氏曰く、アメリカは「実験的で奇抜な葬送スタイルが頻繁に登場する国」だという。遺灰を詰めたカプセルを搭載したロケットを飛ばす「宇宙葬」を実施しているのも、「死んでも家族を守る」という惹句をつけて遺灰を銃弾にこめるサービス(http://myholysmoke.com/Our_Services.html)を始めたのもこの国だ。

 また、個人でも、2014年に「ハーレーダビッドソンに跨がったまま埋葬されたい」という遺言どおりに埋葬された例が報じられたりもしている。まさに自由の国だ。

◆その18……メキシコには遺児と家族写真を残す風習がある

 メキシコでは、100年以上前から、早世した乳幼児に綺麗な服を着せて、埋葬前に家族と一緒に写真を撮る風習がある。「穢れのない子供は天国に昇って天使になるという信仰が土台にあると言われています」

◆その19……韓国の病院は、地下に葬祭場がある

 1990年代から、韓国では葬祭場つきの病院が増えているそうだ。「都市化が進んで、自宅で夜通しの葬儀が難しくなった背景から、亡くなったらすぐに葬儀ができるような場所を確保した病院が増えているようです。葬祭場は地下にあったり、敷地の別の棟にあったりします」

◆その20……チベットにはしばらく故人を思い出さないようにする風習がある

 チベットの葬送といえば、鳥葬が有名だが、鳥葬に伴う風習も特徴的だ。死後しばらくは魂が止まっていると考えられており、その間は故人のことを口に出してはいけないとされている。「写真や遺品も残さないという場合もあるようです。追悼を我慢するというスタイルは世界的にみても珍しいと思いますね」

 死についてはまだまだタブー視する向きがあるが、やはり備えあれば憂いなしだ。終活とまではいかなくとも、死んだらどうなるのかを考えておくのは悪くはないだろう。

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終活大特集 お墓とお葬式の 「意外裏ワザ」 20
2015/01/22 日刊大衆

人生の最期を締めくくるための活動――"終活(しゅうかつ)"が今、ブームになっている。
というのも、「葬式には金がかかりすぎる」「妻から一緒の墓に入りたくないと言われて困っている」など、葬式や墓についてトラブルが急増しているからだ。
そこで、そうならないように生前から準備をし、有意義な最期を迎えようというのが"終活"の考え方。
さらに、家族の不慮の死で、いつ、自身が喪主を務めるともわからない。いざという時に、揉めたり、損をしたりしないための「裏ワザ」を一挙、紹介しよう。

早めの見積もりが成功のカギ!
今すぐ始めたい!失敗しないお葬式準備

故人の死後、真っ先に直面する問題が葬式の手配だが、突然の事態で慌てがちなだけにトラブルも多い。

終活・葬儀・老い支度相談所『明石コンサルティング』代表の明石久美さんによると、葬儀に関するトラブルで最も多いのは、やはり金銭面。特に、見積もり額と実際の請求額が違うという、遺族側の不満が目立つという。
「まず、遺族側が肉親の死に動揺し、葬儀会社の説明をきちんと聞ける精神状態にないという事情があります。もう1つは、よくわからないことを急いで行わなければならないためです。私が見積もりの現場に立ち会った経験から言っても、見積もり時に葬儀会社がはっきり説明していたことを、遺族側が後になって、覚えていなかったり、思い違いをしていたりすることもあります」(明石代表)

確かに、親族が亡くなったばかりで動揺している最中に、いろいろ説明されても、いちいち覚えていられない。逆に、そんな遺族の動揺につけ込む業者もいるから要注意だ。

「そうならないため、事前にいくつかタイプの違う葬儀会社に、いざという時にはこういう葬儀をしたいからと、見積もりをもらっておくことが大事です。見積もりを取るだけなら無料です。最近はそういう人が増えていますし、見積もりを取ったからといって、その業者に頼む必要もありません。むしろ、葬儀会社の話を聞いていると、その業者がいい葬儀社かどうかわかってくるものです」(前同)

最近はインターネットで葬儀会社を探す人が増えているが、問題は、いい葬儀会社を見極めるポイント。
明石代表は、こう助言する。
「いい葬儀会社というのは、遺族側のニーズをできるだけ葬儀に反映させようという姿勢を見せてくれるところ。たとえば、"こういう内容にしたほうが故人の供養になります"との説明を事前に受ければ、あとから、ああしておけば良かったなどと、後悔せずにすみます。また、"こちらのほうが費用が抑えられます"など、様々なプランを提案してくる業者は信用できるでしょう」

次に、事前に必ず準備しておきたいのは遺影だ。

終活カウンセラーの石崎公子さんは、こう語る。
「遺影というのは遺族の心の中に生き続けるもの。私の義母は、義父が亡くなっても、"この遺影のおかげで私は寂しくない"と、今でも話しています。その写真は、皆が集まったときに、義父が楽しそうにしている写真。遺影というのは祭壇に飾られるわけですから、故人を偲べるものでないと、いいお別れができません」

もし用意していなかったら、どうなってしまうのか。
「何かの折の集合写真を引き伸ばして背景を加工して使われたり、最悪の場合、死顔を遺影に使ったりしなくてはならないケースも出てきます」(前同) 葬儀内容の希望を書いておく

また生前、どのような葬儀がしたいか"エンディングノート"に書いておくことも重要だ。『失敗しないエンディングノートの書き方』の著者、石崎さんは、
「死後に自分の意志を託すものとしては、遺言と遺書があります。そこに、最近は"終活"ツールとしてエンディングノートが加わりました」
と語る。遺言と違い、遺書とエンディングノートに法的拘束力はない。
「エンディングノートに書かれた内容にとらわれることはないんですが、遺族はできるだけ故人の遺志を尊重しようとするもの。あまり多くのことをエンディングノートに書くと、逆に遺族が困ってしまいます」(前同)

たとえば、散骨のように、社会的に一般化されていないことを故人が望んでいる場合、エンディングノートに書いておくといいという。
「遺書が私信であるのに対して、エンディングノートは死後、他人にシェアされることが前提になっています。故人に特別な希望がある場合、ノートに書き残しておけば、喪主が、他の遺族の理解を得やすくなる利点があります」(同)

最近は、妻が夫の実家の墓に入りたくないというケースも増えているが、そういう場合もエンディングノートに、その遺志を書き残しておくことが大切。妻の葬儀の際、喪主の夫が親戚一同からヤリ玉に挙げられても、それが故人の強い意志だとわかれば、親戚も納得せざるをえないからだ。

だが、こうして事前にあれこれ準備しておいても、まだ万全とはいえない。
いざという時に選択を誤りがちなのが、通夜や葬儀の読経を誰に頼むかだ。これが後々、揉め事になるケースもあるという。前出の明石代表がこう続ける。
「遠方にあるからといっても、菩提寺に連絡せず、葬儀会社に近くの寺を紹介してもらうと、葬儀を2回する羽目になりかねません」

葬儀を終えて遺体を荼毘に付すと、次に納骨という手順となる。しかし、納骨まで菩提寺に連絡しないでいると、ヘソを曲げられ、納骨を拒否されてトラブルになる例もあるからだ。
なかには、菩提寺から納骨費用として200万円を要求された例もあるという。

「そんな事態を避けるため、まずは菩提寺に連絡すべきです。そうすれば、菩提寺が、自宅の近隣にいる同じ宗派のお坊さんを紹介してくれたり、戒名はこちらで準備するからと、いろいろ指示してくれます」(前同)

ここまで準備を整え、いよいよ葬儀会社と葬儀の具体的な打ち合わせとなるわけだが、やはり、気になるのは葬儀費用。
「日本消費者協会の調査によると、葬儀費用は全国平均でおよそ189万円。アメリカの葬儀費用の約5倍というデータもあります」(情報誌記者) 集まる香典額を試算しておく

参列者から香典をいただいても持ち出し覚悟、つまり赤字になることは葬儀の常識だ。しかし、やり方によっては費用を抑えられる裏ワザがあるという。

その際のポイントが、葬儀費用で最もかさばる祭壇選び。しかも、料金はピンからキリまで。固定費で最もカネのかかる部分だから、祭壇選びが葬儀を安く上げる際の重要なカギとなる。

その祭壇には二種類ある。従来タイプの白木祭壇と最近流行の花祭壇だ。故人の好きだった花で祭壇を飾れる花祭壇は「葬儀会社にとって利益率が高く」(葬儀業界関係者)、遺族の人気も高い。それだけに割高なイメージがあるものの、必ずしもそうではないようだ。

「白木の祭壇は、葬儀で使い回しされるもの。まずそれを嫌う遺族がいらっしゃいます。しかも、供花の数が少ないと、葬儀の最後のお別れの際、柩(ひつぎ)の中に入れるお花を別に頼まなくてはなりません。その点、花祭壇なら、祭壇の花を使えます」(明石代表)

このほか、葬儀には、会場の使用料や棺、ドライアイスや遺体保棺料、寺に渡すお布施、受付セットや焼香台などの設備費用がかかる。これらはすべて、祭壇と同様、参列者の人数に関わりなく発生する固定費の部分だ。

ゆえに、会葬者からの香典がたくさん集まれば、それら固定費をカバーできる。
「したがって、故人が60代から70代で、仕事の関係者をはじめ、大勢の会葬者が見込める場合、支払いが少なく済むことがあります」(前同)

葬儀の前に会葬者の人数と香典代を試算し、その予算内に収まるように葬儀会社に相談すれば、持ち出し分をゼロに近くすることも可能というわけだ。
「しかも、会葬者が多く、お花(供花)をいただけると、祭壇が小さくても見栄えが悪くならずに済みます。そうなると、祭壇費用も節約できるわけです」(同)

これこそが究極の裏ワザだが、それはあくまで、会葬者が大勢来てくれるという前提の話。高齢になると、仕事上のつきあいもなくなり、あまり会葬者は見込めない。

そこで最近では家族葬が多くなっている。ごく親しい身内だけを呼び、こぢんまりと行う形態の葬儀だ。しかし、この家族葬にも落とし穴があるという。
「家族葬と言いつつ、身内以外に故人のお友達も呼ぶケースが多くあります。一般葬の場合だと、お通夜で会葬者は焼香を済ませ、別会場で軽く食事をしたら、すぐお帰りになりますが、家族葬の場合、会葬者は全員、親族と同じように行動します」(同)

つまり、お通夜の間、ずっと親族と一緒にいるのだ。
「そうなると、大きな式場にしたり、飲食費などがかさばったり、結局、一般葬より費用がかかってしまうケースもあるんです」(同) 割引販売、ロッカー式…etc.
安くても安心できる!正しいお墓の選びかた

世間の常識は非常識。続いて、お墓選びの裏ワザを紹介しよう。

やはり、墓石のことは石屋に聞くべき。そこで、京浜地区に販売網を持つ大橋石材店(神奈川県横須賀市)の大橋理宏社長を直撃した。
「お墓作りは、石の四角い立方体からお好みの形に作っていくわけですが、削った部分もすべて材料費。したがって、できるだけ安く上げたいのなら、四角いお墓だと材料を無駄なく使えるため、お得になります」

墓の永代使用料を含めてお墓にかかる費用は全国平均で150万円から250万円といわれる。葬儀費用を考えると、ここも、できるだけ安く上げたいところ。
「そういう方は霊園の見本墓を探すと良いでしょう。開園した際に見本として設置しているお墓のことで、霊園の広告などをこまめに見ていると、周年記念などの際に限定で割引販売している場合もあります」(前同)

さらに、レアケースだが、寺の墓地の中には、返還され、前使用者の外柵部分(墓石が建つ土台)だけが残り、寺に永代使用料を支払えば、すぐさま墓所として使えるところもあるという。

通常、墓地は更地で引き渡されるが、
「墓石がなくても外柵部分さえあれば、とりあえず納骨はできます。あとで資金ができた際に墓石を建てればいいんです」(前同)
このほか、永代使用料の安い寺の情報を持っている石材店もあるというから、墓石を作る際に、相談してみるのもおすすめだ。

しかし、安く上げることばかり考えていると、逆に詐欺の被害に遭いかねない。
「石のサンプルを持ち歩き、経営者と営業マンを兼ねて墓石を売り歩いている連中がいます。彼らはマンションの一室を事務所に、客から注文を受けて、工務店などに丸投げして販売するわけですから、自分の儲けさえ確保できれば、ほかに販売経費は一切かからない。極端に安い場合、墓石代を客からもらってトンズラするという詐欺まがいの業者もいるので注意が必要です」(消費者団体関係者)

一方、最近、急増しているロッカー式納骨堂の場合はどうなのだろうか。
「骨壷がコインロッカーのような棚に収蔵され、お墓参りの際にお骨を出してもらう仕組みです。永代使用料は霊園や寺よりはるかに安く、都市部などで人気を呼んでいます。墓石代もかからず、安い場合だと、永年にわたって管理と供養をしてくれる永代供養料が50万円以下のケースも。都市部で新しく墓を建てるより、コスト面では比較にならないほど安いんです」(前出・情報誌記者)

しかし、これにも落とし穴があるという。
「永代供養といっても、年数が経つと、棚を移され、他人の遺骨と合葬される場合があります。また、たとえば永代供養料が50万円だとしても、それが1人あたりの料金なのか、家族全員の料金なのかによって大きく変わってきます」(前出・消費者団体関係者)

たとえば4人家族の場合、一つの棚に骨壺を4つ置くスペースがあればいいが、1つしかないと、棚は4つ必要になる。つまり、50万円×4=200万円。前述した全国平均のお墓代を参考にすると、この場合、地方にお墓を建てたほうが安くなる計算だ。

こう見ると、お墓を建て、なおかつ維持するのも大変。そこで最近、話題なのが墓じまいだ。墓を改葬し、更地にして墓地管理者へ墓地を返却することをいう。

大橋石材店の大橋社長(前出)がこう続ける。
「墓じまいというと、先祖代々の墓を片付けて、遺骨を合葬の永代供養墓に移したり、海洋散骨するというイメージが定着していますが、決してそれだけではありません。少子化の影響で一人っ子同士の夫婦が増え、一つの家でいくつもの墓を管理しなければならない事態となったため、墓を整理して一つにまとめるというのが、実際に関わると多くあります」

確かに、お彼岸やお盆のたびごとに遠方の菩提寺へ行って墓参りするのは面倒。一つでさえ管理が大変なのだから、お墓が二つも三つもあればなおのことだ。 少子化で墓じまいが大流行!

実際にその手のニーズは年々増え、大橋石材店の場合でも、墓石作りを依頼する顧客の4割(件数ベース)が、墓じまいに関係したケースだという。

この墓じまい、どういう手順で行われるのか。

まず、一度埋葬した遺骨を勝手に動かすのは法律違反であるため、役所や墓の管理者に許可を求める必要がある。その後、墓石は処分場で破砕される。
そういうと、乱暴に聞こえるだろうが、墓石に魂が宿っているとされるのは、墓に「○○家之墓」などの墓石名が刻まれているため。そこで墓の魂を抜き、墓所から撤去した後、まず、彫刻された文字に切り込みを入れ、"ただの石"に戻す作業が行われる。その後、墓石をある程度の塊に割って処分場へ持ち込むという。

ただし、改葬で墓を移す先は、主に依頼者が居住している都市近郊の霊園。墓参りに便利なことが最大の理由だが、自家用車を持っていなければ、郊外の霊園へ墓参りに出かけるのは大変。そこで最後の裏ワザをご紹介しておこう。

「お寺さんが管理者になって門前に墓地を作る場合があります。境内の中は檀家専用のお墓ですが、門前となると、境内の外になるので宗派は不問の場合もあります。郊外の霊園まで行けない人は、そういう寺院墓地を当たってみるのもいいかもしれません」(前同)

また一つ新たな年を重ねた今こそ、自身の去り際について、じっくり見つめ直してみてはいかがだろう。

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膨れ上がる葬儀の費用を一瞬で抑えるには
PRESIDENT 2015/01/14

お金のプロが初告白。老親の面倒を見て、初めて気づいた本当に必要なこと。安全、入院、人間関係、家計や家の管理、葬儀、相続……。多くの人が陥りがちな問題もこうすれば解決する。

葬儀社の口車には乗らないこと

親を看取って、まず直面するのが葬儀だ。多くの人が病院で最期を迎える。遺体は病室から霊安室に運ばれ、搬送先が決まるまで仮安置される。事前に葬儀社を決めていなければ、病院出入りの葬儀社に搬送を依頼することになる。この時点ではあくまで搬送と腐敗の進行を防ぐ処置だけに限定して頼むこと。「葬儀の日取りはいつにしましょう」と畳みかけてくる業者もおり、看病疲れや気持ちが動転していることもあって、つい勢いで契約してしまいがちだが、葬儀社の選定は搬送後、安置してからでも遅くはない。

まず事前に予算を決めて最低2社以上から見積もりを取る。結婚式と同様、葬儀の費用は膨らみがちなので、こちらの予算の八掛けくらいを伝えよう。私が父と祖母の2回、お葬式を行った経験からいえば、「1回きりのことだから」という思いと、遺族の見栄や世間体の心理が働いてついついグレードを高くしがちになるからだ。

葬儀の総額は祭壇や棺など葬儀本体にかかる葬儀一式、飲食など別途費用の実費、寺に包むお布施の3つの合計になる。日本消費者協会の調査(2010年)では、葬儀費用の総額は平均で199.8万円にものぼる。普段なら熟慮する高額な買い物だ。
原価を事細かに知る必要はないが、費用が膨らみがちになったときに、豪華にすることでこうしたものが上乗せされると頭に浮かべば、冷静に判断ができるのではないだろうか。

葬儀社のホームページやチラシは各種プランやセット料金を表示しているが、葬儀本体や、本体と実費の一部だけという場合も多い。基本セットだけでは葬儀を出せないことも少なくない。見積もりも大ざっぱなものが多いので、不明と思える項目があれば、何が含まれているのか確認すること。

どんな葬儀にするか親の希望を聞き出す

最近では葬儀の簡素化や個性化がいわれ、「家族葬」や儀式を行わず火葬場へ直行する「直葬」、通夜をしない「1日葬」など、形態も多様化しているが、葬儀は1人1回限りでやり直しがきかない。

「こうすればよかった」と悔いを残すこともある。送る側の意思がまとまらずに強行すると、遺族の間で感情のこじれが残る結果にもなる。親が希望する葬儀の方法を考えて家族に伝えておいてくれれば、遺族は悩まずに済むし、葬儀社に振り回されることもない。私は母と一緒に葬儀に参列するたびに、「祭壇のお花はどういうのがいい?」「遺影はどんなのが好み?」などと葬儀に対する考えを尋ねている。できれば親にエンディングノートを作成してもらうことをお勧めする。どんな人生を送ってきたのか、人生観をいま一度聞き、最後の見送られ方への希望などがわかれば、どのような葬儀を望んでいるのかもわかる。

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香典には「御仏前」と「御霊前」のどちらかご存じですか?
DMMニュース 2014/12/09

我が家には、ビニールの封が開けられることのなかった「御仏前」と書かれた封筒があります。なぜかと言うと、つい先日お葬式のお香典を包むために買ったところ、よくよく調べてみるとそれは「法要」で使われるものだと判明。正しくは「御霊前」と書かれているものを使わなければならないようで、慌てて買い直したのでした。

■それぞれの使い道は?

「御霊前」と「御仏前」、まずなにが違うかと言えばそれはその見たまま、「霊」か「仏」かというところ。わたしは無知なので、どちらでも同じ意味合いのものだと思い、「霊」は神道、「仏」は仏教と勝手に決めつけたわけです。日本は仏教が多いから「仏」であれば間違いないだろうと、すっかり大きな勘違いをして購入してしまったのでした。
しかし、そうは言っても一応礼儀を重んじる日本人。そして人目も気にする日本人。やはり重々しい雰囲気の葬儀で失礼をするわけにはいかないと、先に買った「仏」のほうの封筒が入っているビニール包装の「使い方」説明書きを確認してみました。買う前に見なさいよ、と思われるでしょうね。わたしも後からそう反省しました。
「御仏前」の用途は、仏式の法事・法要。そのように書いてありました。四十九日を過ぎてから使うものだそうです。それ以前は「もちろん御霊前」です。

■「霊」と「仏」の違いを理解すればもう忘れません!

さて、では「霊」と「仏」の違いとはなんなのでしょうか?
まず日本で行われる葬儀では、仏教がメインとされているようです。その仏教では、亡くなってから四十九日までは「霊」となってこの世とあの世をさまようとされています。その期間を中陰(ちゅういん)と言います。なので、四十九日までは「御霊前」なのだとか。
そして四十九日で中陰期間が満了し「仏」になります。実はなんとこの四十九日の法要で、亡くなった方の来世の行き先が決まるのだとか。そう聞くと、わたしは仏教徒ではないですが、きちんとしてあげないといけないんじゃないかと考えてしまいます。亡くなった後も、その人のことを心配して供養するとは、なんと素敵な考え方なんでしょう。しかしながら、よくよく自分がいかに仏教や、死者に対する儀式について無知であったかと思い知らされます。

■宗派によっては「御霊前」が使えないので注意!

さてここまでは「御霊前」と「御仏前」の違いについて書いてきましたが、実は注意しなければならないことがあります。みなさんもご存知の通り、仏教とひとくちに言っても、たくさんの宗派があります。その宗派によっては、御霊前が使えなかったりするのです。
有名な宗派のひとつ、浄土真宗の教えでは、亡くなるとすぐに「仏」になるんだそうです。「霊」の期間なし。ということは、四十九日を迎える前でも「御霊前」は間違いなのです。なので、お通夜や葬儀に参列する場合は、事前に宗派を確認することが必要です。
とはいえ、人の死というものは予期せずいきなり訪れたりするものです。確認する余裕などない、ということも大いにありえるという考えから、どの宗派、はたまたキリスト教でも「御霊前」であれば致し方ないという向きもあるそうです。

■香典とは『線香やお花などの香の代わりに霊前に供える金品』

日本独自の文化「香典」。
その意味は『線香やお花などの香の代わりに霊前に供える金品』ということです。もちろん死者を悼む気持ちもありますが、一方では、きちんと故人を弔うためには何かと出費がかさむであろうから、という手助けの意味合いもあります。
仏教がおおもとにあるとはいえ、独自の葬儀の仕方、流儀をはぐくんできた日本人。その源となっているのは、お互いを思いやる気持ち、なのではないでしょうか。そう考えると、いままで義務のように感じてやってきたことも、心を込めてすることができるようになるかもしれませんね。

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「死んだらお墓はいらない」今、“ゼロ死”を選ぶ人が増えている
IRORIO 2014/9/3

3日放送のフジテレビ『ノンストップ!』は、「新たな終活」として注目される”ゼロ死”を特集。近年、選択する人が増加しているという”ゼロ死”とは?

葬式もしない、墓も持たない「ゼロ死」
ゼロ死とは、葬式をあげない「ゼロ葬式」、遺骨を残さず墓を持たない「ゼロ墓」をあわせた考え方。

エンディングコンサルタント・佐々木悦子さんは、ゼロ死について「ここ2~3年で相談者が急増している。相談者の中からは、『お墓は、必ずしも持たなければいけないのか?』『お葬式はやらないといけないの?』という質問が多く、お子さん側からは『親はそう言っているけど、本当にそれでいいのか?』という疑問が多い」と、語った。

あまり一般的な考え方のように思われない「ゼロ死」だが、全国の葬儀社を対象に行った最近の調査では、請け負った葬儀の中で「ゼロ死」の割合は、なんと22.3%。MC設楽統は「5人に1人は、結構多い」と驚いた様子を見せた。

佐々木さんは「以前は、経済的な理由でお葬式をやらないケースが多かったが、今は、死ぬ自分に使うお金があったら、残された人たちに多くお金を残していきたいという現実的な考え方から、価値観で選ぶ方が増えてきている」と語った。

通夜・告別式は一切ナシのゼロ葬式とは?
ゼロ葬式は「直葬」といって、通夜や告別式などの葬式を行わず火葬のみを行うそうで、費用は、葬儀一式(棺・骨壺など)に 実費(運送代など)を加え、約9~25万円。

また、直葬にくわえ、生前葬や偲ぶ会を行う人も増えているのだとか。佐々木さんによると「生前葬は、生きている間に本人が皆さんに感謝を伝えたい。偲ぶ会は、遺族が皆さんに感謝を述べたい、またはお仲間同士で個人を偲びたいということで増えている」そうだ。

ゲスト・千原せいじは「葬式だけでなく、選択肢が増えるのはすごくいいこと。これが、当たり前のようになって、選択肢のひとつになればええことやと思う」とコメント。

「ゼロ墓」火葬後のお骨はどうする?
火葬した後のお骨は、散骨するのが一般的で、海洋葬と呼ばれる海への散骨は、個別・合同・委託から選べ、費用は約5~40万円。

また、7年ほど前から栃木県の企業が行っているサービス”バルーン宇宙葬”は、空に散骨するもの。バルーンの中に遺灰を入れ飛ばすと、成層圏でバルーンが膨張しさらに上昇、宇宙で散骨されるというしくみ(地上には降ってこないそう)で、費用は20万円~。

散骨は個人で勝手には出来ないので、必ず専門業者に依頼することが必要だ。

一般的でない分、親族間トラブルも
希望者が急増する「ゼロ死」だが、きちんと準備を行わないと、残された遺族が大変なトラブルに見舞われることもあるという。

佐々木さんが実際に居合わせたというケースでは。

ある姉妹の母が、長い闘病の末、他界。「治療費に多額のお金をかけてしまったので、葬式はしなくていい」という母の意向で直葬に。

火葬場で姉妹が母を見送っていると、「葬式もしないで、このろくでなし!」と、オジが乗り込んできた。妹は泣きじゃくり、姉は真っ向対決。母を見送るどころか、火葬が終わるまで言い合いが続き、その後、オジとは絶縁した。

まだ一般的でない「ゼロ死」は、理解しがたい人も多く存在するのが現実のようである。

ゲスト・西川史子は「葬式って、残された家族のためのようなもの。やらないと気持ちの整理がつかないんでしょうね」と話し、千原は「選択肢として一般的になればトラブルもなくなる。うるさい親戚のオッサンはどこにでもおるからな」と苦笑い。

トラブルを回避する方法は?
「ゼロ死」のトラブルを回避する方法は「生前から自分の意志を周囲に伝えておくことが大事」だと佐々木さんは強調する。

「エンディングノートにしっかり意志を書き残す」「一斉送信メールサービスを使い、自分の意志を書いたメールを遺族に送信してもらう」などの準備をしておかないと、遺族が勝手にやっているという誤解を招きトラブルに発展することもあるという。

また、最後のメッセージ書き方のポイントは、

■自分の意志でゼロ死を選んだ理由を書く

■文章は長過ぎず、思い出など未練は書かない
「恨みつらみを書かれても困る。未練は受け取った方が困る」と佐々木さん。

■メールや手紙は、削除・破棄してくださいと明記する
佐々木さんによると「もらったはいいけど、どう取り扱ったらいいか分からないという人が多い」そうだ。

新しい終活「ゼロ死」。お墓が足りないと問題になっている現代の日本にはピッタリの合理的で画期的な選択肢である。

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「密葬にしてほしい」という回答が最多となりました。あまり自分の死を公にしてほしくない
マイナビウーマン 2014/9/2

ここ数年、生前にお墓を購入したり、遺書を用意しておくなど、自分の死に対する関心が高まっています。他にも、「遺灰は海にまく」「送り出しには大好きなアーティストの曲」といった、自分のお葬式プランを考えている人もいるそうです。今回は、そうした「自分のお葬式でやってもらいたいこと」を、読者の皆さんに聞いてみました。

■あなたはどんなお葬式にしてほしい?

読者662人に「自分のお葬式でやってもらいたいこと」があるか聞いてみた結果、115人が「ある」と回答しました。

次にこの115人に、やってもらいたいことを聞いてみました。回答をまとめたところ、ベスト5は以下のようになりました。

●第1位 密葬にしてほしい!……27人
・密葬で、こぢんまりとやってほしい。友達も多くないし、湿っぽいのは嫌なので。(35歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・あんまりいろんな人を招いてやってほしくない。(43歳男性/建設・土木/営業職)
・「式」とか大々的にやるもんじゃない。密葬で十分。(25歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)

●第2位 とにかくお金をかけないで!……17人
・どうせ燃やすのでひつぎは段ボールでいいし、骨つぼもボロでいい。葬儀に異常な金が掛かっている現実に嫌気が差す。(30歳男性/食品・飲料/技術職)
・お金を掛けなくても化けては出ないつもりなので。(29歳女性/食品・飲料/秘書・アシスタント職)
・あまりお金を掛けないで、余ったお金は旅行にでも使ってほしい。(25歳女性/学校・教育関連/専門職)

●第3位 送り出しは好きだったアーティストの曲で!……15人
・コブクロの歌を流してほしい。好きな曲を最後に聞きたい。(29歳女性/運輸・倉庫/事務系専門職)
・ラルクの『あなた』をお葬式で流してほしい。(31歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)

●第4位 遺灰は海にまいて!……12人
・遺灰は瀬戸の海にまいてほしい。瀬戸内海の美しさにほれぼれしているので。(34歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・骨は海にまいてほしい。都会の喧騒(けんそう)や人間関係にもまれたので、死んだら自然に返りたい。(26歳女性/人材派遣・人材紹介/営業職)

●第5位 葬儀ではなくパーティーを開いてほしい!……10人
・葬式はしないでパーティーをしてほしい。悲しんでほしくない。(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
・クラブイベントみたいにして、黒いフォーマルな洋服ではなく、派手な格好して踊ってほしい。泣くよりも笑って送ってほしいから。(28歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)

意外にも「密葬にしてほしい」という回答が最多となりました。あまり自分の死を公にしてほしくないという人が多いようです。次に多かったのが「お葬式にお金を掛けないでほしい」というもの。遺族からすると、盛大に送ってあげたいと思ってしまうものですが……。

3位は「好きなアーティストの曲で送り出してほしい」という回答。筆者の知人も「送り出しは『阪神タイガースの歌』(六甲おろし)で」と決めているそうです(笑)。「海に遺灰をまいてほしい」というのも人気のようで、第4位。お葬式ではなく派手にパーティーをして送ってほしいという回答は5位でした。

その他の回答では、

●パンが大好きなので、おいしいパンをひつぎにいっぱい入れてほしい。(24歳女性/学校・教育関連/専門職)

●バルーンで宇宙葬。宇宙まで飛んで行くというのがスケールが大きくて良いから。(31歳女性/医薬品・化粧品/営業職)

●ハワイの海とか眺めのいい場所に埋葬してほしい。日本で縮こまっていたくない。(31歳女性/不動産/事務系専門職)

●お墓は要らないので樹木葬にしてほしい。(44歳女性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)

●供える花は菊ではなく白いガーベラやかすみ草などがいい。仏花の菊は物々しくて好きじゃない。どうせなら明るく爽やかな花の方がいい。(22歳女性/金融・証券/専門職)

●葬儀は夜に月明かりの下で行ってほしい。月に見守られながら、空に旅立って行きたいので。(32歳女性/人材派遣・人材紹介/その他)

●何とかして時の首相から弔電をもらってほしい。「あの人はすごかった」と思われるはず。(37歳男性/商社・卸/事務系専門職)

などが挙げられています。時の首相からの弔電というのは面白いですね(笑)。筆者もその案、頂きます。

皆さんはどうですか? 自分のお葬式はどんなことをしてほしいですか?

※マイナビウーマン調べ。(2014年7月にWebアンケート。有効回答数662件。18歳~77歳の社会人男女)

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不幸は突然に 葬儀で困らない費用・遺影・連絡先
日本経済新聞 2014/8/24

休日の午後、買い物帰りの藤志郎と利子はいつもの喫茶店で一服しています。するとそこに、汗だくになった鯛吉が入ってきました。珍しく黒い背広を着ています。

【とうしろう】 鯛吉くん、見ているだけで暑そうだね。葬式でもあったのかい?

【たいきち】 親戚のおじさんが急に亡くなって。あまりに暑かったんで、涼んでいこうかなと思って。

【りこ】 それは大変だったわね。まずは汗でもふいて。

【たいきち】 準備をしてなかったので、慌ただしくて大変でした。だれに連絡していいのか分からないし、遺影もよい写真がないし……。

【とうしろう】 そういえば、先日のぞいた終活セミナーで無料の遺影撮影会があったけど、行列ができていたよ。

【たいきち】 亡くなってすぐに必要なのは、訃報の連絡先と遺影の2つといわれています。故人の交友関係は家族でも知らない場合が多いので、亡くなったことを知らせる人のリストがあると助かります。遺影に使う写真もなかなか見つからず、困ってしまう遺族も少なくありません。

【りこ】 年をとると、写真を撮る機会が減っていくからね。で、お葬式って、いくらぐらいかかるものなの?

【たいきち】 会葬者の数などの規模や地域で異なります。幅はありますが、日本消費者協会の調査では全国平均で約189万円でした。10年前に比べ約2割減っています。

【とうしろう】 喪主になった経験がないと、金額が高いかどうかなんて分からないな。

【たいきち】 葬儀の金額は祭壇やひつぎなど葬儀本体にかかる費用と飲食や香典返しといった別途費用(実費)、僧侶にわたすお布施の3つの合計といわれます。葬儀会社のホームページやチラシに料金が載っていますが、葬儀本体だけだったり、本体と実費の一部だけだったりすることもあるので確認が必要です。

【とうしろう】 亡くなるとすぐに葬儀の手配が必要だろう? そんな余裕なんてあるのかな。

【たいきち】 費用で後悔しないためには、複数の会社から見積もりをとるのがいいでしょう。可能なら元気なうちにどんな葬儀にしたいか家族で話し合って、葬儀会社も決めておくのが理想ですね。

【りこ】 ところで最近は「家族葬」が多いって聞いたわ。

【たいきち】 家族や親戚、親しい友人などによる少人数の葬儀のことですね。高齢で参列者が少ない場合や、親しい人だけで見送りたいというニーズに合った形式です。

【りこ】 少人数ということは料金も安いということね。

【たいきち】 だいたい30万~80万円が主流のようです。ただ、飲食など一部の費用が含まれていないケースもあるので、結果として100万円を超えることもあります。葬儀をしないで火葬をする「直葬」も増えています。これだとさらに費用は抑えられます。

【とうしろう】 おやじはどう考えているのかな? この夏に一度話してみるか……。

【りこ】 お墓のことも話してみたら。お父さんは長男じゃないので、お墓を建てなきゃと言ってたでしょ。

【とうしろう】 そうだな。最近は散骨とかもよく聞くけど、ちゃんと墓地にお墓を建てるほうが多いだろうな。

【たいきち】 墓地は、お寺が所有する寺院墓地、自治体の公営墓地、民間の霊園の3つに分けられます。それぞれ一長一短ありますが、都市部では民間霊園、地方では寺院墓地を選ぶ人が多いとされています。お墓の費用は墓石と加工費などの墓石建立費、墓地を使用する権利を取得する永代使用料、一種の共益費である管理料の合計です。

【りこ】 いくらぐらいかかるのかしら?

【たいきち】 墓石建立費と永代使用料がほとんどを占めますが、新たに土地を手当てして従来型のお墓を建てると、100万~300万円必要といわれています。葬儀情報サイトを運営する鎌倉新書(東京・中央)の調査では、全国平均は約211万円でした。

【とうしろう】 結構かかるな。葬儀と墓について従来の形式で平均的なことをするなら、合わせて400万円程度は必要ということか。「葬儀代の代わりに」と死亡保険に加入している人も多いと聞くけど、預金も含めて早めに準備しておいた方がいいな。

【たいきち】 お墓も多様化して値段も様々です。最近増えているのが納骨堂です。室内にあるのでお墓参りがしやすく、掃除の必要もありません。もう一つが合葬墓や樹木葬です。従来のお墓と違って、その人限りで継承を前提としていません。子どもがいない人や子どもに面倒をかけたくないという人らが購入しています。これらのお墓は100万円未満で済むようです。

【りこ】 暑かったり、寒かったりだとお墓参りは大変ですものね。

【たいきち】 葬儀もそうですが、新しい形式を選ぶ際は、家族や親戚がいるなら、あらかじめ理解を得ておく方がいいですね。

【とうしろう】 それにしても、鯛吉くんは葬儀や墓について、ずいぶん詳しいね。

【たいきち】 親戚の件もあっていろいろ調べたのは確かですが、実は僕も終活セミナーに参加してきたんです。実際にひつぎに入ってみる「入棺体験」というのもしてきちゃいました。

■青写真描き、まずは見積もりから
 第一生命経済研究所主席研究員 小谷みどりさん
 核家族化の進展で地域とのつながりや親戚づきあいが薄れ、葬儀や墓についての考え方はどんどん変わっています。
 葬儀については、家族葬や直葬といったコンパクトな形が増えています。こうした傾向は今後も続くでしょう。費用を心配する人は多いと思いますが、それをやわらげるにはどういう葬儀をしたいのか青写真を描き、業者から見積もりをとることです。墓に関しても納骨堂や、次世代への継承を前提としない合葬墓の需要が高まっています。「死者をまつる場所」から「死後のすみか」へと考え方は変化しており、自分らしい墓を求める人が増えています。費用の面ではデフレ化が進んでいくとみています。
 生前に葬儀や墓の準備をどんなにしても自分で実行することはできません。それらを託すだれかを探し、どうしてもらいたいかを伝えておくといいでしょう。

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香典不要、茶碗割り?地域で異なるお葬式の風習
2014/8/20

結婚式、お葬式――。冠婚葬祭の風習は地方によって驚くほどに違います。彼の実家や知り合いの式に呼ばれてびっくり、なんてことも多いのでは? ところでおめでたい結婚式の風習についてはよく話題にのぼりますが、お葬式となるとあまり知られていません。そこで今回は土地によって違うお葬式の風習についてご紹介します。
葬儀は式をとりおこなう宗派によってもスタイルはまちまちですが、その土地に伝わる風習もあります。たとえば京都をはじめとした西日本では出棺の際に故人が愛用していた茶碗を音をたてて割ってしまいます。葬儀では故人に一膳飯をそなえることが多いですが、出棺の前にそのご飯を棺に入れ送り出します。ここで残った茶碗をパリン! これには故人が戻ってこないように、成仏してほしいという願いが込められています。
葬儀では精進料理を出すのが一般的ですが、鳥取や島根の一部では「御誂(おあつらえ)パン」をはじめとした仏事パンが配られます。静岡県の浜松には「お平(おひら)パン」というお菓子も。平たいパンは草鞋(わらじ)に似ていて、二枚セットで配られるのが慣習です。これは故人が旅立つ時の草鞋を連想して作られているそう。
葬儀では香典やお花代などお金もかかりますよね。必要なこととはいえ急な出費は痛いもの。こんな悩みを解消してくれるのが長野や群馬などに伝わる「新生活運動」。元々は終戦後に広まった運動で、儀礼的なお金のやりとりを廃止しましょうとするものです。たとえば長野県で葬儀に行くと一般受付と新生活受付があり、新生活受付の場合は香典なら数千円と金額が決められ香典返しは不要ととりきめがされています。これはとっても合理的ですね。

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葬儀場の案内板見て自宅調べ…留守宅泥棒77回
2014年08月16日  読売新聞

葬儀で留守中の家に盗みに入ったとして、窃盗罪などで起訴された福岡県行橋市西泉7、無職甘水陽子被告(62)が、「路上に設置された葬儀場の案内看板で、亡くなった人の名前を確認し、自宅を割り出して盗みに入った」と供述していることが、福岡県警行橋署の調べで分かった。

 同署は、甘水被告が昨年5月から今年6月にかけ、行橋市や北九州市など2市3町で、未遂を含めて窃盗や住居侵入計77件(被害総額約1200万円相当)の犯行を繰り返したことを確認。うち3件(同208万円相当)について、窃盗と住居侵入の罪で行橋区検に送検した。

 同署によると、甘水被告は、路上に設置された葬儀場の案内看板を見て、亡くなった人の名前を確認。看板に名字しか記載されていない場合は、葬儀場まで出向いてフルネームを調べていた。電話帳などで自宅を割り出し、葬儀の時間に合わせて盗みを繰り返していたという。

 甘水被告は6月4日、行橋市の民家に侵入し、外に出てきたところを警戒中の同署員に現行犯逮捕された。甘水被告は同署の調べに対し、「金に困ってやった」と供述しているという。

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恩人のお葬式と大事な仕事が重なったとき…どちらを優先する?
2014/07/30  マイナビニュース

大学時代にお世話になった恩師が亡くなったとの連絡が入った。葬式が明後日の11時から、だけど大事なプレゼンの時間とかぶってる……どうすればいいんだ。今回はマイナビニュース会員のうち男女500名に、もし恩人のお葬式と大事な仕事が重なったとき、どちらをとるのか想像してもらった。

Q.恩人のお葬式と大事な仕事が重なったとき、どちらをとりますか?

恩人のお葬式 61.0%
大事な仕事 39.0%

Q.その選択肢を選んだ理由を教えてください

「恩人のお葬式」に参列する

■最後のお別れはきちんと
・「いつも世話になったのであれば、一生に一度なので参加するのが礼儀……大事な仕事でもきちっと職場で調整して行けば、業務に支障は出ない」(25歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「お別れは一度しかできないので」(29歳女性/食品・飲料/秘書・アシスタント職)
・「もう二度と会えないから、最後に送り出したい」(25歳男性/その他/その他)
・「恩人の人にはそのときしか会えないしそれが最後になるから、行かなかったら絶対後悔すると思う」(34歳女性/建設・土木/事務系専門職)
・「最後まで礼を尽くしたい」(31歳女性/学校・教育関連/営業職)
・「葬式で、その人との決別をしっかりするため」(26歳女性/金融・証券/営業職)

■調整すればいい
・「仕事はどうにでもなるから」(23歳女性/食品・飲料/技術職)
・「仕事はいくらでも代わりはいるけど、恩人の葬式に代わりにいける人はいないから」(27歳男性/金融・証券/専門職)
・「仕事は他人に頼むことができる」(22歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「大事な仕事でも1日くらいはなんとかなるから」(34歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「仕事はまだ挽回する機会があるが、お葬式は一回しかないから」(23歳女性/金融・証券/営業職)

■会社も理解がある
・「お葬式は長くても半日もかからないと思うので、恩人のお葬式には出席したい……仕事はその前後に何とか時間を作るようにする」(30歳女性/通信/事務系専門職)
・「会社もそこに関しては理解をしてくれるから」(31歳男性/小売店/事務系専門職)
・「そういうのを大切にする風土がある会社だから休みを取っても問題ないから」(28歳女性/自動車関連/技術職)
・「お葬式なら誰もが許してくれそう」(29歳女性/団体・公益法人・官公庁/技術職)
・「葬儀に出られない会社に恩はない」(24歳女性/不動産/事務系専門職)

■大事なのは人とのつながり!
・「仕事より情を取る」(27歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「やはり縁は大事で感謝しなければいけない」(26歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「その人への感謝をこめて、仕事と人の命を天秤にはできない」(35歳女性/ソフトウェア/技術職)
・「人とのつながりは大事なので」(25歳女性/その他/営業職)
・「人の付き合いは会社より長続き」(51歳男性/情報・IT/秘書・アシスタント職)
・「程度問題ですが、お葬式を取ります……恩人を送れないなら何のための人生かと思います」(45歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)

■仕事は二の次
・「仕事をしてられない」(26歳女性/情報・IT/営業職)
・「仕事は単に仕事(お金の為)、人としての道はそこには無いから」(48歳男性/情報・IT/技術職)
・「仕事に重点を置いていないから」(24歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「葬式を失礼してまでも大事な仕事というのがない」(28歳女性/団体・公益法人・官公庁/専門職)
・「生きるために仕事しているだけ」(30歳男性/電機/技術職)
・「仕事は嫌いなので」(27歳女性/小売店/営業職)
・「当たり前です、仕事なんか正直どうでもいいです」(26歳女性/金融・証券/事務系専門職)

「大事な仕事」をとる

■仕事の方が大事
・「仕事には責任感を持ちたいのでお葬式は諦めます」(31歳女性/ソフトウェア/事務系専門職)
・「仕事の方がリカバリーできないから」(32歳男性/金融・証券/事務系専門職)
・「仕事は個人のものではないから」(25歳女性/医薬品・化粧品/技術職)
・「仕事を片付けないと他の人に迷惑になるから」(36歳男性/運輸・倉庫/秘書・アシスタント職)
・「自分がいなければ大きな穴になってしまうし、そういう場合は仕事優先でも許されると思う」(33歳男性/学校・教育関連/専門職)
・「自分の代わりがいない」(47歳男性/建設・土木/技術職)

■会社的に休めない
・「まだ新人のため、身内の不幸でないと仕事は休めないから」(22歳女性/金融・証券/営業職)
・「家族の葬式ならば葬式を選ぶが、恩人となると少し厳しいと感じるため」(22歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「簡単に休めないから」(39歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「上司が親の葬式でも仕事に来る人なので休ませてもらえなさそう」(25歳女性/商社・卸/技術職)
・「有休がないから」(23歳女性/運輸・倉庫/経営・コンサルタント系)

■故人の意志を汲んで
・「恩人が仕事を休んでまできてほしくないというタイプだから」(36歳女性/その他/事務系専門職)
・「がんばっている姿を見せたい」(28歳男性/自動車関連/技術職)
・「きっと恩人はそれを望む」(23歳女性/生保・損保/営業職)
・「恩人の方が導いてくださった仕事に就いているから、後日墓前に報告しに行きます」(28歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「目の前の事に取り組む事で、その人の供養にもなるはず」(34歳男性/金属・鉄鋼・化学/その他)

■葬式に出なくても……
・「まずは仕事優先、なぜなら葬式は通夜や49日前なら対応できると思うから」(58歳男性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「葬式後に線香をあげれば十分だと思う」(25歳女性/機械・精密機器/その他)
・「お葬式は電報と、あとで線香で対応」(24歳男性/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「葬式に出られなくても自宅の仏壇やお墓参りができる」(31歳女性/運輸・倉庫/販売職・サービス系)
・「手紙などで恩人の追悼文などを送ることができると考えているから、大事な仕事に集中していきたいと考えている」(27歳男性/医療・福祉/その他)
・「葬式に行かなくても弔意を表すことはできるから」(31歳女性/医薬品・化粧品/営業職)

■今が大事
・「死んだ人は逃げない、後で個人的にお線香を上げさせてもらうことにする」(44歳男性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「死んでいるより生きてるほうを優先」(43歳男性/その他/その他)
・「恩人はすでになくなっているので,気兼ねしなくてもよい……ただし、遺族に対しては可能な範囲で礼は尽くす」(56歳男性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「今後の人生に影響するのは仕事だから」(28歳女性/情報・IT/経営・コンサルタント系)
・「今を生きねばならない」(27歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

■総評
恩人のお葬式と大事な仕事が重なったとき、果たしてどちらを優先するか……。この究極の選択に対して、「恩人のお葬式」に参列すると答えた人が61%と、「大事な仕事」をとると答えた39%の人を上回った。

恩人のお葬式に参列したいという人は、その理由として、「人として当たり前」「最後の別れはきちんとしたい」と考えているようだった。「一度しかない」「二度と会えない」「行かなかったら絶対後悔すると思う」と、お葬式を重要視していた。仕事は「どうにでもなる」「代わりはなんとかなる」と調整可能であるけれど、お葬式は「ズラすことができない」「他の人に頼めない」という意見も多かった。親族でなくても、お葬式なら会社も理解してくれる、他の人も分かってくれる、という声も。義理人情や人とのつながり、恩を大事にしなくて「何のための人生か」という意見まであった。節目としてのお葬式、やはりどうにか都合をつけて参列したいと考える人の方が多いようだ。

中には「仕事なんて大して重要じゃない」「金のためにしか働いてない」「正直どうでもいい」と、迷わず恩人のお葬式を選ぶ、という意見もあった。すごく潔い……。

約4割の仕事を選んだ人たちは、「仕事を休むと他の人に迷惑がかかる」「自分の代わりがいない」「仕事には責任をもちたい」と仕事を中心に考えるタイプが多いようだった。新人なので仕事を休めない、上司が良い顔をしない、有休が取れない、など、外的な要因もあるようだ。また「がんばって仕事をすることを恩人も望んでいるはず」と考えて泣く泣く仕事に励む、というけなげな声もあった。お葬式には出席できないが、「お通夜に出る」「後日、線香を上げにいく」「墓参りに行く」「電報を打つ」など、別の形で弔意を表す、という現実的な考えの人も多かった。

仕事に対する考え方が大きく反映された今回のアンケート結果。あなたはもし恩人のお葬式と大事な仕事が重なったらどちらをとるか……考えてみてほしい。

調査時期: 2014年7月11日~7月13日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性228名 女性272名 合計500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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どんなお葬式で見送ってほしい? プランがある人は9人に1人
2014/5/1

日本で「エンディングノート」という言葉が流行ったことを覚えておられるだろうか。ある葬儀会社のホームページによると、エンディングノートとは、「人生の最終章を迎えるにあたって自分の思いや希望を家族などに確実に伝えるためのノート」だという。
どのような葬儀にしてほしいか、火葬か土葬か、はたまた散骨か。散骨といっても海洋から宇宙まで、いろいろな場所が考えられる。
残された家族が迷わぬよう、「指示」を文書にしたためておくのは、極めて有効といわれているが、英国では、その労をとっているのは9人につき1人にとどまっていることが明らかになった。「デイリー・メール」が報じた。
葬儀を取り仕切ることを生業とする人(日本では「葬儀屋」などと呼ぶことも多いが)を、英国では「フューネラル・ダイレクター」と呼ぶ。全国の「フューネラル・ダイレクター」からなる組織「National Association of Funeral Directors」が、1800人の加盟員を対象に行った調査の結果が公表された。
ここのところ、慣習にしばられず、故人の好みにあわせた葬儀が行われることも少なくないという。西部劇をテーマにしたり、英国の伝統的な踊りであるモリス・ダンスの踊り手たちを招いて踊ってもらったり、葬列にクレーン車の一群を加えたりと、様々なリクエストが報告されたという。このほか、自分の持っている土地の中で一番の高台に埋葬してほしい、自分の一番好きなゴルフ場のそばにある庭園内に墓所を造ってほしい、ひつぎの中には、自分がいつも飲んでいた銘柄のティーバッグ、好きなタバコ、シャンパンを入れてほしい、といったユニークな希望も聞かれたとされている。
しかし、こうした希望を明確にするために準備する人の数はまだまだ少ないのが現状。「National Association of Funeral Directors」では、あまり身構えずに、率直な気持ちで相談すれば、逆に心が落ち着くのでは、と話している。

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葬式、死に方…親の望み通りにしてあげられない現実とは?
新刊JPニュース 2014/3/1

2012年10月に41歳の若さで亡くなった流通ジャーナリストの金子哲雄さん。彼が亡くなったとき、生前から自分の葬儀の進行を考え、墓の手配をし、通夜には存命中に書かれた手紙を配るなど、自分の死後に対してもしっかりと準備をする「終活」を行っていたことで話題になりました。
 金子さんほど自分の死に対してしっかり準備ができているケースはそう多くはないでしょう。でも、「終活」をしておいた方がいいことは確かですし、何より家族の立場から見ても、積極的に準備は進めておくべきです。

 NPO法人日本リビングウィル協会代表の柳田智恵子さんが執筆した『人生のかたづけ整理術』(ダイヤモンド社/刊)は、自分が死ぬ前に片づけておきたい5つのことが解説されている一冊。ただし、その家族が読んでも十分参考になるはずです。
 生前に片づけておくべき5つのこととは以下の通り。

・家の荷物や持ち物
・お金
・葬儀
・お墓
・死に方

 では、生前からこれらの準備をしなかった場合、遺族としてどのようなリスクが降りかかるのでしょうか。本書に掲載されている体験談を通してお伝えしましょう。

■死んだ父の望まぬ葬儀をしてしまった
 父を心臓発作で亡くした本条さん。同居していたこともあり、実は「万が一のときには、お葬式はできるだけ簡素に、家族と近親者、具体的には自分の兄弟姉妹と、その子どもくらいまでで、本当に親しかった友人にのみ自分の死を知らせてほしい」と言われていたそうです。さらに葬儀用の費用が入っている銀行の預金口座も受け取っており、葬儀社選びも順調に進んでいました。
 ところが、そこに割り込んできたのが伯母でした。「どうしてそんなお粗末なお葬式にするの?」と葬儀屋の前で言い放ち、さらに叔父も「兄さん(本条さんの父)はまがりなりにも上場企業の取締役部長まで務めた人だよ」と加勢してきます。

 ここで問題になったのは、本条さんの父親が葬式について具体的に書面に残さないまま、逝ってしまったことでした。本条さんが「質素な葬式は父が望んだこと」と主張しても、それは通じるはずがなかったのです。さらに本条さんの弟が勤める会社の上役と、父が勤めていた会社の社員も通夜や告別式に出席したいと言い出しました。
 困り果てた本条さんに追い打ちをかけたのが葬儀屋です。「このプランでは、お宅様にふさわしいお葬式にはならないような感じもします。こちらのプランですと、ご予算は超えますが、ふさわしいお葬式に近い形になりますよ」と本条さんに提案し、本条さんもそれを受け入れてしまいます。
 さらに、ほかにも様々な不幸が重なり、結局数十万規模の予定だった葬儀は、150万円くらいまで膨れ上がり、本条さんは「簡素に」という父の言葉を守れなかったのです。

 他にも、「葬式よりも疲れる」といわれる「遺品整理」をさせないための「生前整理」では、自分の大切なものだからこそ自分が納得して処分してもらうことの大切が、実際に遺品整理をした家族によって告白されていたり、延命治療を望まなかったものの、それを文章に残さなかったがために遺された兄弟たちが不仲になってしまったりするなどのケースがつづられています。その上で、柳田さんがどのように片づけを進めていくべきかを解説してくれています。

 「自分の人生の片づけは自分でしたい」と思っている人から、自分の親がそういった年齢に差し掛かってきている人、さらにはその一つ下の世代も含めて、本書の内容に触れなければいけない世代は幅広いはずです。
死んでからも後悔しない、後悔させないために、一読しておきたいことがつまった一冊です。
(新刊JP編集部)

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香典っていくら包めばいいの? 改めて勉強したい日本のお葬式
2014年01月28日 提供:ダ・ヴィンチ

友人の身内が亡くなって葬儀に参列した。喪主を務める友人を見て、自分が同じ立場になったときに何を考え何をすべきなのか、何も知らないことに気づいた。
そもそも、基本的に普段は無宗教で生きている自分が、お葬式のときだけ○○宗とか仏式になってもいいのか? 戒名は? お墓は? お金はいくらかかる?

「香典っていくら包めばいいの? 袋に書くのは御佛前? 御霊前?」

 そのくらいなら親に聞けば分かるが、その先については、少し勉強しておくべきではないのかと思う。

 『知っておきたい日本人のお葬式』(洋泉社編集部・編/洋泉社)、葬儀の手順はもちろん、本来の葬儀の意味や意義、多様化する現代の葬儀スタイル、葬儀後の相続に関するお金の話など、まさに知りたいことが幅広く紹介されている。

 どの記事にも共通しているのは、お葬式は、故人をあの世へ送り出すための儀式であると同時に、生きている人のためのもの、という意識だ。その上で、送る側の人が避けて通れない「お金」の話にもグッと踏み込んでいる。

 例えば「一般葬」の見積書には、葬儀費用、火葬費用、車両費用、式場費用、飲食接待費用などの文字が並ぶ。これに加えて、戒名や墓の費用なども別途必要になる。仮に、葬儀などの宗教儀式を行わず火葬するだけの「直葬」の場合でも、火葬費だけは必要になる。とにかく人の死とお金は無縁ではない。そして、お金とトラブルも無縁ではない。

 国民生活センターに寄せられる葬儀関係の相談は、2003年度187件、2012年度702件と、10年間で約3.8倍になっているという。「断りなく高額なサービスが追加されていた」「セット料金の内容が不明瞭なまま、追加料金が発生した」など、高額請求をされてしまうケースが多々ある。もちろん、葬儀社の担当者と相談しながら葬儀の準備を進めているはずなのだが、なぜトラブルが起こるのか? 本書には「葬儀施行担当者」の打明け話も掲載されており、そちらを読むと「さりげなく高いサービスを勧める」とか「上司から“この立地だったらもうちょい上を狙えるんじゃないの?”と厳しい指摘をされる」など、業者側の思惑もあって、葬儀における「お金」の話が一筋縄ではいかないことが分かる。

 そんなトラブルに巻き込まれないため、本書が掲げる「葬儀社選びのポイント」は……

(1)店舗を構えている
(2)見積書をすぐに出してくれる
(3)見積書に曖昧な金額がない
(4)要望通りの見積書を作ってくれる
(5)専任の担当者がついてくれる

 詳細は本書を読んでいただきたいが、これに加え「2社以上に見積もりを依頼する」のもポイントだ。

 悲しんだり、思い出したりする時間もないままに葬儀代のことを考えるのは辛いし、金額の大小で故人への気持ちまで量られてしまうようで、ついつい葬儀社にすべてを丸投げしがちだが、後にトラブルになれば故人の最後の思い出に嫌な記憶が付け足されてしまう。可能なら、生前から準備を。そこまでは割り切れないというのなら、大切な人を失った悲しみの中でお金のことも含めてあれこれ考えることも、故人と自分の別れの儀式のひとつだと考え、正面から受け止めたいものだ。

 ちなみに、香典についての簡単な話。
香典の相場は──
・親 10万円
・兄弟姉妹 5万円
・祖父母や親戚 1万円
・友人や仕事関係など 5000円

香典袋の書き方は──
・基本的にはどの宗教でも「御霊前」なら失礼には当たらないが、「キリスト教のプロテスタント」「浄土真宗」は注意が必要。
・プロテスタントの場合=「お花料」「献花料」。のし袋に水引きはかけない。
・浄土真宗の場合=「御仏前」(死後すぐに成仏するという考えから)

 あなたは人に聞かなくても分かりますか? 筆者は……勉強します。

文=水陶マコト 提供:ダ・ヴィンチ

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葬儀に子どもを連れて参列してもいいですか?
zakzak 2014.01.26

厳粛なお葬式に、子どもを連れていくことを躊躇してしまう人は多いようです。それが身内とはいえ、騒いだり泣いたりすると、周囲に迷惑がかかる可能性があります。教えて!gooには、こんな相談が寄せられています。

 「葬儀への参列に子連れは迷惑?」

 相談者は、祖母の葬儀に二人の息子(5歳と3歳)とともに参列したそうです。ところが、いとこは、子連れだと迷惑がかかると、2歳の子どもを預けて参列していたそうです。相談者さんとしては、子どもに命の尊さを感じてほしいとの想いがあってのことでしたが、やはり迷惑だったのではと戸惑っています。

 ■葬儀の本当の意味を考える

 これに対して様々な回答が寄せられています。

 ShirokumaXさんは、お通夜・告別式が終わったあとの食事会「お供養」の意味について回答しています。

 「いつまでもめそめそと泣いているのではなく、残された人間は明るく和やかに過しています、というのを故人に見せるのが、その名の通り最良の『供養』になるということになっています」(ShirokumaXさん)

 小さな子どもの無邪気な姿が、その場を和ませてくれているとのアドバイスです。

 また、相談者さん同様、子どもにも感じる何かがあるはず、と言うのは、noname#91724さん。

 「お子様がおばあさまのお別れを言えてよかったですね。まだ『死』の意味がよくわからなくても、何かしら幼な心に届いて欲しい。まったくその通りだと思います」

 まだ小さく、理解できないかもしれませんが、今まで感じたことがない雰囲気はきっとこの先覚えているはず。

 また、「結婚式の主役はもちろん新郎新婦ですが、葬式の主役は故人か、というとそうとは言い切れない」とも。結婚式と違い、お葬式は送り出す人が主体なのかもしれません。「葬儀は静かに執り行うべきもの、というのはなじみやすい考えです。でもそれは形式主義ではないのかな、とも思うのです」と付け加えられています。

 小さな子どもを連れて葬儀に参列することを、迷惑に思う人がいるのも現実のようです。しかし、葬儀を執り行う意味について、改めて考えてみても良いのかもしれません。

 ■配慮する気持ちさえあれば充分

 相談者さんと同じような経験があるmomokingさんは「身近な人の死なのですから、葬儀中に騒いだら退席するくらいの配慮で充分と思うのですが」とアドバイス。momokingさん自身、以前幼い娘を連れて葬儀に参列したのですが、騒ぎだしたらすぐに退席できるようにしていたそうです。

 「火葬場にも連れて行き、一通り経験させましたが、『死んだら、煙になっちゃうんだね』と、『死』というものを少し理解してもらえたようです」と子どもを参列させてよかったという回答が寄せられていました。

 確かに子どもが騒いだ場合、参列者に迷惑がかかる可能性は否定できません。しかし、そのときは適切な対応を取ればよいのでは、という意見が目立ちました。

 「子供には、大人では絶対に持つことのできない、不思議な癒しの力がある」というnoname#90810さんの言葉にも頷けますし、何と言っても親族の葬儀など、子どもも故人と親しい付き合いがあった場合は、きちんとお別れをさせてあげたいですね。相談者さんも、みなさんの回答を受けて、自分の選択に自信を持てたようです。

http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20140126/enn1401260908007-n1.htm

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相続増税で“相続貧乏”増える?
産経新聞 11月3日(日)一部抜粋

今年3月の国会で決まった税制改正の関連法案。この中に、相続税の課税強化も含まれていた。平成27(2015)年1月以降に発生した相続分から、相続税を支払う必要がない「基礎控除額」について、現状の基準から4割程度縮小されることになる。立田博久税理士事務所(大阪府吹田市)の小林健二税理士は「課税対象者が1.5倍~2倍程度に広がる可能性がある」と指摘する。

 基礎控除額の計算式はこうだ。現状なら「5000万円+(法定相続人の数×1000万円」だが、27年1月以降は「3000万円+(法定相続人の数×600万円)」の基準に変更される。例えば、相続人が3人の場合、現状ならば8000万円まで相続税の課税対象にはならないが、27年1月からは4800万円まで課税免除の基準額が下がることになる。

 国税庁によると、相続税の納税額はバブル経済で盛り上がった時期には年間4兆円程度あったが、平成23(2011)年度には1兆2500億円前後と、ピーク時の約3割まで減少している。バブル崩壊後の土地価格の下落など日本経済の低迷の影響が色濃く出ており、今回の相続税強化には課税対象者を増やすことで少しでも税収増を図ろうという政府の思惑が垣間見える。

 実は、「相続」は良いことばかりではない。相続人である遺族にとっては、相続税を納める条件は厳しいものだ。というのも、相続人は財産所有者の死亡を知ってから10カ月以内に、現金で相続税を納付しなければならない。しかし、遺産額は現金だけでなく、土地や有価証券なども評価対象に含まれる。

 相続人に手持ちの現金があれば別だが、相続税相当額がなければ、土地や有価証券を売却するなどして現金化するしかない。だが、うまくいかず「相続税滞納」となり、高い利子に苦しむ例もある。滞納が長期間続くなど、最悪の場合は資産差し押さえなどにもつながるケースもあるという。

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突然の喪主 慌てぬために
読売新聞 2013年8月17日

葬式平均200万円 地域知る葬儀社重宝
 身内が亡くなって、精神的に余裕がない中で行う葬式。喪主の経験がない人には、不安なことも多い。中でも気になるのが費用だ。いざという時に備え、大まかな金額や葬儀社選びのコツを把握しておきたい。

9割が仏式
 日本消費者協会のアンケート調査(2010年)によると、葬式費用の全国平均は199万9000円。形式は仏式が約90%を占め、葬式の場所は、葬祭センターなどの葬儀専用の式場が約75%だった。費用は、地域や参列者数、祭壇の豪華さなどにより変わるが、目安になりそうだ。

 金額の内訳は、「葬儀一式費用」「飲食接待費用」「寺院への費用」で、葬式にかかる費用のほぼすべてが含まれている。「葬儀一式費用」は、通夜や告別式、火葬などの費用で、同協会のアンケートでは、全国平均が126万7000円となっている。

 「飲食接待費用」は、通夜や火葬後の会食で出す料理や、参列者への返礼品など。アンケートでは全国平均が45万5000円。「寺院への費用」は、読経や戒名に対する僧侶へのお布施で、全国平均は51万4000円だった。

寺も紹介
 葬式は、葬儀社に依頼するのが一般的だ。葬儀社は、病院からの遺体搬送、通夜、葬儀・告別式、火葬など一連の流れをすべて任せることができる。費用のうち、「葬儀一式費用」「飲食接待費用」は葬儀社に支払う。火葬場の使用料も、「葬儀一式費用」に含まれ、葬儀社を通じて支払うことが多い。

 ある葬儀社のケースでは、東京23区で標準的な仏式の葬式を行う場合、「葬儀一式費用」「飲食接待費用」の合計額は、参列者100人で約176万円、50人で約134万円、10人で約95万円となっている。

 一方、「寺院への費用」は、葬式でお経を上げてもらった僧侶へ直接支払う。付き合いのある寺がない場合は、葬儀社に相談すれば紹介してもらえる。

見積もりで比較
 葬儀社を選ぶ際は、2~3社から見積もりを取るといい。葬儀コンサルタントの吉川美津子さんによると、多くの葬儀社はサービス内容や料金の情報をホームページで公表しており、比較検討できるという。

 業界大手の「公益社」(本社=東京、大阪)は、見積もりの際に必ず明細を出し、その上で、お布施を除いた費用の総額を示す。同社の安宅秀中・葬祭研究所主任研究員は、「何にいくらかかるのか、説明できる業者を選んだ方が良い」とする。また、契約前に「参列者数が予定通りなら、追加費用はかからないのですね」と念を押すことも勧める。

 吉川さんは、「費用だけにとらわれることなく、地域の事情に精通しているか、最初から最後まで担当者が変わらないかといった点も重視してほしい」とアドバイスする。

保険から補助も
 葬式の費用の一部は、参列者からの香典でまかなえる。また、公的医療保険制度から埋葬料など(健康保険法では上限5万円)が支給される。仕事中の事故などで亡くなった場合には、労災保険から、平均日給の60日分程度の葬祭料などが給付される。

画像の説明画像の説明

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互助会解約…手数料返還求め 4社に対し「求める会」
毎日新聞 2012年12月7日

金沢、富山や京都、北九州市の冠婚葬祭業者4社が、互助会契約を中途解約した会員から、解約手数料を取っているのは消費者契約法に違反するとして、「互助会解約手数料の返還を求める会」(金沢市、安田充宏代表)の会員40人が6日、4社に対し手数料計162万円の返還を求めて、金沢地裁に提訴した。
 訴状などによると、40人は07年12月~12年6月までに契約を解約した場合、4社から平均して積立金の2~3割を手数料として徴収されたとしている。互助会契約は、将来の葬祭契約の受注を確保するために締結するものであり、「サービスを受けるまでは、被告らに負担や損害は生じておらず、手数料の控除は消費者契約法に違反し、無効」と主張している。
 被告企業4社は「訴状が届いておらず、コメントできない」「対応できる人がいない」などとしている。同様の趣旨の訴状は08年に京都地裁に起こされ、地裁は昨年12月、京都市の大手冠婚葬祭業者に対し、解約手数料の徴収を定めた約款の条項使用差し止めと、会員8人への解約手数料の一部の返還を命じた。

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お葬式が出せないという現実…どうする「葬送の現場」
NHK クローズアップ現代 2012年12月5日

葬儀の常識が覆されている。去年の死亡者数は126万人と10年前に比べ30万人増え、斎場や火葬場は各地で混雑。亡くなった後、葬儀まで1週間以上待つ遺族が増えているのだ。
 遺体をどこに安置するか?忌引きの休みは足りるか?驚き戸惑う遺族。「安置室の費用がかさんだ」「自宅で遺体が変色し可哀相だった」「心の整理がつかず疲れきった」。背景として、都市部では低価格・短時間での葬儀にニーズが高まり、通夜から火葬まで行える「火葬場併設斎場」に予約集中。
 一方、高齢化するベッドタウンなどでは火葬場そのものが不足する。近隣の迷惑施設である火葬場の新設や改築は難しい状況も見えてきた。
 葬送の場をどうするのか? 

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